長野県のニュース

館長予定者に松本透氏 全面改築後の県信濃美術館

 県信濃美術館(長野市箱清水)の再整備を巡り、県が現地で全面改築し、再開館後の館長予定者に、東京国立近代美術館(東京都)前副館長の松本透氏(60)を起用する方針を固めたことが16日、関係者への取材で分かった。松本氏は再開館に向けた準備を中心になって担う。全面改築に向け信濃美術館は来秋にいったん閉館し、隣接する東山魁夷館も改修のため一定期間、休館する見通しだ。

 松本氏は東京都出身。京都大大学院で美学美術史学を専攻し、東京国立近代美術館に勤務。美術課長、企画課長を経て2008年7月から今年3月末まで副館長を務め、定年退職した。4月からは同美術館の特任研究員を務めている。

 東京国立近代美術館は、日本画家の東山魁夷氏(1908〜99年)の作品を収蔵。松本氏は同美術館で、松本市出身の前衛芸術家、草間弥生氏の企画展も担当した。県は、松本氏が県内ゆかりの作家に精通し、公立美術館の運営に長年携わった実績を評価したとみられる。

 県は今後、松本氏や現信濃美術館長の橋本光明氏(信州大名誉教授)と共に、全面改築後の同美術館の人員態勢や収蔵作品の収集方針、企画展や巡回展の在り方などについて具体的な検討に入る。

 再開館の時期については、県会などから21年春の善光寺御開帳を視野に入れるべきだとする声がある。

 1966(昭和41)年開館で老朽化した信濃美術館について県は昨年4月、有識者らによる整備検討委員会を設置。検討委は今年9月、再整備後の延べ床面積を、1698平方メートルの東山魁夷館を含め現在の2・5倍の「1万2千平方メートル程度を基本」などとする基本方針をまとめた。これを受け、県は東山魁夷館を除き全面改築する方針を固めた。

(11月17日)

長野県のニュース(11月17日)