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御嶽山麓に拠点 正式要請 火山防災研究 県など名大側に

要望書を手渡す太田寛副知事(右)要望書を手渡す太田寛副知事(右)
 2014年に噴火災害があった御嶽山麓に名古屋大大学院地震火山研究センター(名古屋市)の研究拠点を誘致する意向の県と木曽郡木曽町、王滝村は16日、木曽町の県木曽合同庁舎で名大側に研究拠点設置を正式に要請した。長野県側には、地元の火山防災態勢強化や人材育成に拠点を活用する狙いがあり、県はこのための財政支援をする方針も示した。名大側は「実現するように前向きに検討する」とした。

 要請には、長野県から県の太田寛副知事と木曽町の原隆副町長、王滝村の栗空敏之教育長、名大から大学院の神沢博・環境学研究科長、山岡耕春・地震火山研究センター長らが出席した。

 名大などによると、研究拠点の設置候補地には木曽町三岳支所が挙がっており、早ければ来年度中の設置を視野に置く。噴火災害後、名大が御嶽山周辺5カ所に設置した観測機器などのデータ観測を可能にする。研究員は常駐せず、名大と拠点を行き来する方向。噴火時には、研究者らの観測、情報共有の前線基地とする考えだ。

 長野県側は、検討中の登山者に情報提供などをするビジターセンターや、火山の知識や噴火災害を伝承する「御嶽山マイスター(仮称)」制度と研究拠点との連携を図る計画だ。

 木曽町の原副町長は「観測データを読み解ける職員を育てるとともに、住民の火山防災の意識も高めてほしい」、王滝村の栗空教育長は「次世代の子どもたちへの防災教育にも力を貸してほしい」と求めた。

 山岡センター長は「住民や観光業者とも顔の見える関係を維持し、次に噴火が起きた時に後悔しないように努力をしたい」と強調。「防災面だけでなく、火山による自然の恵みを伝えるなど地域振興にも役立つ施設にする必要がある」と述べた。

(11月17日)

長野県のニュース(11月17日)