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県信濃美術館再整備 110億円 開館2021年度めど

 県は18日午前の部局長会議で、開館50年で老朽化した県信濃美術館(長野市箱清水)を来秋にいったん閉館し、全面改築する基本構想を決定した。再整備後の開館は、近くの善光寺が次回の御開帳を迎える2021年度当初をめどとする。建設事業費は概算で、美術館本館の全面改築に100億円程度、併設する東山魁夷館の改修に10億円程度とした。

 全面改築後の館長予定者には、東京国立近代美術館(東京都)前副館長の松本透氏(60)を起用することも正式に発表。阿部守一知事は部局長会議後の記者会見で、松本氏について「公立美術館が果たすべき役割機能について熟知しており、(館長予定者に)ふさわしい」と紹介。同席した松本氏は「長野県には数多くの美術館があり、地域ごとに多様な文化を育んできた。各地の美術館とこれまで以上に緊密な連携を取りたい」と語った。

 基本構想では美術館の新たな理念として「『人本位』で運営する開かれた美術館」を掲げた。県出身の現代作家の個展やグループ展を開催することで作家の活動を支えたり、県内の美術館の学芸員や大学の研究者の調査、研究を、信濃美術館の学芸員らが支援したりする方針を明記した。

 全面改築後の延べ床面積は、東山魁夷館も含め現状の2・5倍の1万2千平方メートル程度に拡大。東山魁夷館も改修期間中は休館する。

 県は18日発表した11月補正予算案に関連費用として3500万円を計上。設計者をプロポーザル(提案)方式で選ぶための費用や、館長予定者の松本氏を来年1月から非常勤特別職の参与として処遇するための人件費などを盛った。

 県は近く、信濃美術館の全面改築へ向けた県庁内の組織態勢を整え、美術や教育、経済、観光などの識者らを集めた準備委員会を発足。再開館後の運営方法などを具体化する。

 1966(昭和41)年開館の信濃美術館を巡って、県は昨年4月、同美術館整備検討委員会(委員長・竹内順一東京芸大名誉教授)を設置。検討委が9月にまとめた再整備の基本方針を踏まえ、県が基本構想を決定した。

(11月18日)

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