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朴槿恵氏 混乱の早期収拾を図れ

 韓国の朴槿恵大統領の親友による国政介入疑惑で、検察が朴氏と親友が共謀関係にあるとの判断を示した。今後、容疑者として朴氏の捜査を進める方針も表明している。

 大統領府は共謀の事実を全面否定し、朴氏の弁護人は検察の聴取に応じない考えを示した。

 国内は疑惑一色で、混乱はひどくなるばかりだ。

 朴氏は今月上旬、捜査を受け入れ、結果次第で責任を取ると語った。捜査協力も含め、真相を明らかにすることを最優先にするべきだ。自身の言葉を誠実に守ることが何よりも求められる。

 一連の疑惑の核心は、朴氏が親友の崔順実容疑者に機密資料などを提供し、国政に不正介入させていたというものだ。検察は崔容疑者のほか、朴氏の元側近2人を逮捕、起訴した。

 韓国検察の説明によると、崔被告と元側近の1人は職権を乱用して資金拠出を財界に強要。53社から約72億円を集めた。

 もう1人の側近は政府の幹部人事案や外交資料など機密資料を含む180件の文書を崔被告に渡した、との罪である。

 検察は、朴氏と3人は「相当部分で共謀関係にある」と断じた。起訴状は朴氏自身に対するものかと見間違えるような書き方になっているという。

 企業恐喝に似た構図だ。捜査の展開次第では贈収賄事件に発展する可能性も秘めている。

 朴氏側は事情聴取を拒んでいれば犯罪者扱いはされない、と踏んでいた節がある。検察から共謀したとの判断が示されたことで事態が動くかもしれない。

 韓国の国会は政府から独立した「特別検察官」による捜査を行える法案を可決している。検察は独自の捜査に加え、特別検察官にも全面協力する考えだ。

 さらに、野党は弾劾手続きを進める構えを強めるなど、朴氏に対する包囲網は狭まっている。

 韓国では憲法の規定で、大統領は在任中、内乱罪などを除き起訴されない。弾劾訴追は国会での議決に加え、弾劾を認めるかどうかの憲法裁判所の判断が必要で、時間がかかる。

 これを逆手に、朴氏が時間稼ぎに出ても国民の怒りを買うだけだろう。ペルーで開かれたアジア太平洋経済協力会議も欠席した。既に、内政も外交もまひ状態の様相を呈している。

 影響は深刻だ。支持率5%の現実をどう考えるか。混乱の収拾は朴氏の判断にかかっている。

(11月22日)

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