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乳牛管理システム開発 オリオン機械、販売を本格化

 オリオン機械(須坂市)は、乳牛の状態をきめ細かく把握し、自動で給餌などを管理するシステムの販売を本格化する。電子乳量計、管理ソフト、自動給餌機を組み合わせ、餌の無駄を省き、牛の健康を管理。飼料代の削減で中小酪農家の経営を支援し、3年で300件の導入を目指す。あらゆる機器をインターネットでつなげる「モノのインターネット(IoT)」を酪農分野で普及させる。

 酪農家は従来、乳牛ごとの乳量や乳成分を調べるため月1回検査し、餌の量の調整や病気の発見、繁殖時期の判断などに活用。検査は酪農家が搾乳器に取り付けた検査機器を目視し、人の手でデータを入力している。

 同社が開発し、24日に都内で記者会見して説明したシステム「CM20P」は、電子乳量計と乳牛の個体情報を蓄積する管理ソフト、牛舎内を自動で移動して給餌するロボットで構成。乳量計の測定データをパソコンに無線通信で自動送信して記録作業を効率化する。毎日検査することで、よりきめ細かな個体情報を取得できる。

 データを管理ソフトで分析、餌の適量を算出して与えることで、価格が高止まりする飼料の削減につながり、頭数増など経営拡大の余地も生まれると説明。これまでに県内外の35牧場が導入し、11牧場で飼料代削減や乳量増加といった効果を確認した。効果を換算すると1農家当たり年234万円あった。

 「つなぎ飼い」施設を備えた100頭以下の中小規模の酪農家に販売する。導入1件当たりの価格は800万円程度を想定。システムの中核の電子乳量計が国産で初めて家畜の能力検定に関する国際認証を取得したのを機に、販売を本格化する。

 同社の2016年3月期の連結売上高428億6500万円のうち酪農機器事業は124億8千万円。太田哲郎社長は「システムの普及で酪農家の負担軽減や経営支援につなげたい」としている。

(11月25日)

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