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山ノ内町北小で閉校式典 よみがえる小澤さんの音色

オーケストラの演奏で校歌を歌う北小の児童たち=26日午後2時2分、山ノ内町夜間瀬オーケストラの演奏で校歌を歌う北小の児童たち=26日午後2時2分、山ノ内町夜間瀬
 児童数減少に伴い本年度いっぱいで閉校する下高井郡山ノ内町北小学校で26日、閉校記念式典があり、オーケストラの演奏で児童らが校歌を歌った。オーケストラの楽譜は、1986(昭和61)年に、指揮者の小澤征爾さん(81)が同校と交流した際に作られた。小澤さんが当時指揮した編曲が30年ぶりによみがえり、美しい調べと子どもたちの元気な歌声が体育館に響き渡った。

 長野市が拠点のオーケストラ「カメラータ・ナガノ」が軽やかなリズムで奏でた。ステージに並んだ全校児童31人は口を大きく開けて、「大空にそびえて高し竜王山」と歌い始め、来場した同小卒業生や保護者ら約350人も加わった。校歌が終わると大きな拍手が起きた。

 児童会長の6年武村勇飛(ゆうと)君(12)は、オーケストラの伴奏は新鮮で、「6年間歌ってきたけれど、まるで初めて歌ったみたい。閉校は寂しいけれど心に残った」と話した。

 86年7月に交流した際、小澤さんのアシスタントだったドイツ・リューベック歌劇場音楽総監督の指揮者、沼尻竜典さん(52)が編曲し、楽譜を書いた。同月町内で開いた音楽会で、小澤さんが指揮し、同行していたオーケストラが演奏した。

 楽譜の存在はほとんど知られなくなっていたが、譲り受け保管していた元教諭の男性が本年度、同小を訪ねたことがきっかけで千野和江校長に託した。元校長の小山修二さん(65)=上高井郡高山村=がカメラータ・ナガノに所属している縁で演奏が実現した。

 千野校長は「児童は大人になってもオーケストラ演奏で校歌を歌った思い出を振り返ると思う。とてもいい経験になった」。同校は1877(明治10)年に「温知(おんち)学校」として開校し、その後改称。来年度から西小と統合する。

(11月27日)

長野県のニュース(11月27日)