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県内8金融機関、2桁減益 9月中間期決算、11機関出そろう

 県内11金融機関の9月中間期決算・経営指標が28日、出そろった。いずれも純損益で黒字を確保したものの、前年同期と比べて8機関が2桁の減益。運用や貸し出しでの利回りが悪化しており、日銀が今年2月に導入したマイナス金利政策の影響が浮き彫りとなった。各機関は経営戦略の立て直しを迫られている。

 本業のもうけを示すコア業務純益も、8機関が2桁のマイナス。運用環境が良好で9機関が増益だった前年同期から一変した。県信用組合を除く10機関は3月末比で不良債権残高が減少。貸出金は過半数の6機関が残高を減らしており、マイナス金利政策が目指す貸し出し拡大の効果は見えにくい。

 設備投資など企業の資金需要は「少しずつ持ち直しているが借り入れ姿勢は慎重」(八十二銀行の浜村九二雄常務)といった声が目立つ。八十二銀行は貸出金残高が増えたが、自治体向けも多く、利回り悪化を補い切れなかった。アルプス中央信用金庫(伊那市)の田中稔常務は「ここ数年、貸し出しのけん引役だった太陽光発電設備や介護施設の建設需要がしぼんできている」と指摘する。

 唯一、純利益とコア業務純益がともに増益だった諏訪信用金庫(岡谷市)は「前年と比べて経費が減ったのと、投資信託の解約益が出て利益を押し上げた」(企画部)としつつ、「利回りの低下は響いている」と説明する。

 低金利は、有価証券の利子配当金にも影響している。松本信用金庫(松本市)の横沢達郎常務は「直近では円安株高が進んでいるが、トランプ氏の大統領就任後の状況を見ないとトレンドが本物なのかどうか分からない。為替リスクは取りにくく、ポートフォリオ(資産構成)は非常に難しい」とした。

 収益環境が低迷する中、今後の取り組みについて八十二銀行は「低金利な時だけに、お客さまに合った投資信託を勧めていく」と手数料収入の拡大を模索。アルプス中央信金の田中常務は「原点に帰るしかない。顧客企業の資金ニーズに応え、できることを提案して一緒になって頑張る」と強調した。

(11月29日)

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