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県内ICT事業者らの組合、共同受注へ本格始動

アミックの担当者と共に原価管理システムを説明するグローバルICTソリューションズ協同組合事務局の滝沢さん(左)アミックの担当者と共に原価管理システムを説明するグローバルICTソリューションズ協同組合事務局の滝沢さん(左)
 県内のICT(情報通信技術)事業者らが今春設立した「グローバルICTソリューションズ協同組合」が、共同受注に向けて本格営業に乗り出した。製造業の原価管理システムを全国展開するアミック(浜松市)と連携し、同社のシステムを県内メーカーに販売する。小所帯の加盟各社は大手の下請けに回ることが多かったが、同社と組んで地域に密着した営業を展開。より有利な受注や主体的な業務経験につなげる。

 同組合は4月、県内と関東のシステム、ソフト開発などの企業21社で設立し、現在は三十数社が加盟。技術者は計700〜800人を数える。

 事務局のテクニカルパートナー(長野市)の滝沢聡社長によると、企業のシステム構築案件は首都圏の有力システムメーカーなどが受注して2次下請け企業を経由し、県内中小は3次、4次の下請けとなることが多く、「下になるほど単価が下がる」(滝沢社長)構造。各社の収益は小さく、開発はシステムの一部にとどまる傾向がある。人材を育てたり、技術レベルを上げたりする余裕もないという。

 設立後、具体的な展開を模索する中で、加盟各社の立地や強みを生かせるパートナーとしてアミックとの連携が具体化した。同社は、経営基盤強化につなげる正確な原価管理システムの開発・販売を全国展開。機械系製造業が集積する県内に需要を見込み、地元に密着した開発やサポート体制づくりを模索していた。

 アミックと組合は連携して県内製造業にシステムを売り込む。組合は従来より上の2次下請けとして共同受注できる。アミックの開発スタッフに組合加盟社の従業員も加わり、レベルの高い仕事の経験を積むことも想定する。

 連携の一歩として、今月25日に信州大工学部(長野市)で開かれた展示会「ものづくり振興会」にテクニカルパートナーが出展し、ブースでアミックの原価管理システムを共同で売り込んだ。アミックの製品企画担当の久米栄司さんは「各企業が特色を持ち、生産管理や原価管理の経験もある組合は魅力」と話す。滝沢社長は「実績を積んで組合組織を大きくすれば大手企業からの信頼や受注も得やすくなる」と意欲を示し、今後1〜2年で技術者を2倍にする目標を掲げている。

(11月30日)

長野県のニュース(11月30日)