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宮田の最終処分場計画、反対署名10万人に

 上伊那郡宮田村大久保で、国基準値以下の放射性物質を含む一般廃棄物焼却灰などを扱う最終処分場建設を、同郡南箕輪村の業者が計画していることを巡り、反対する住民組織「宮田の環境を守る会」(宮田村)と「駒ケ根水と命を守る会」(駒ケ根市)は29日、宮田村役場で記者会見し、反対署名が目標の10万人に達したと発表した。署名は、廃棄物処理法に基づき設置許可権を持つ阿部守一知事宛て。今後も署名を続け、業者側が事業申請すれば提出する方針だ。

 宮田村の守る会の田中一男会長は会見で「多くの住民の意をくみ取り、業者には建設を断念してもらいたい」と強調。処分場は天竜川に近く、下流域に当たる駒ケ根市の守る会の中坪宏明会長は「10万人(の署名)は一つのステップ。私たちの気持ちを知事にくみ取っていただきたい」と述べた。

 署名は昨年12月から、街頭やインターネットなどで募った。署名数は、宮田村内の8118人を含む県内分が8万5226人で、総数が10万1680人。

 処分場を計画している業者の社長は29日、信濃毎日新聞の取材に、住民との事前協議などを定めた県廃棄物条例に従って計画を進めていくとし、「10万人分の署名の気持ちは受け止める」と話した。

 業者によると、処分場は埋め立て面積8160平方メートル、容積12万2400立方メートル。ガラスくずや粗大ごみ、国基準値以下の放射性物質を含む飛灰や汚泥などの一般廃棄物を主に扱い、産業廃棄物も処分する。2020年度中の稼働を目指しており、用地は取得済みだ。

 宮田村の守る会は、県外から出た放射性物質を含む廃棄物を持ち込むべきではないと主張。農産物への風評被害や、災害による放射性物質の流出を想定し、天竜川と太田切川の合流点に近い立地条件も問題視している。

 大久保区は、昨年5月に計画を把握。全村的な住民組織として9月に守る会が発足し、現在は29団体が参加している。小田切康彦宮田村長は、住民の思いを踏まえて「政治的な判断で反対する」と表明している。

(11月30日)

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