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リニア残土の置き場紹介 JRと県、南木曽町に依頼

 リニア中央新幹線への対応を検討する木曽郡南木曽町のリニア中央新幹線対策協議会は30日夜、南木曽会館で18回目の会合を非公開で開いた。会合後、事務局の町は、JR東海と県側から、町内のトンネル工事で出る残土を置く候補地を紹介するよう求められていることを明らかにした。町側は区長を通じて候補地を調査することを提案し、同協議会は了承した。

 南木曽町では中央アルプストンネル(23・3キロ)の工事に伴い約180万立方メートルの残土が出る見通し。町側は「急峻(きゅうしゅん)な地形で、それだけの量を受け入れる適地はない」としてきた。同町では2014年をはじめ過去に何度も土石流災害が発生しており、残土搬入に住民の抵抗感が強いことも町側の姿勢の背景にあった。JR側は下伊那郡阿智村への搬入の可能性を示唆したが、阿智村側の反発は強かった。

 南木曽町によると、JRと県から11月中旬、「少量でもいいので、受け入れる候補地があったら紹介してほしい」との申し入れがあったという。

 30日の会合で町側は、残土の運搬や整地、防災対策などをJRが行うと説明。JRは町と環境保全などに関する協定を結ぶ予定があるとし、残土利用の希望調査を行う方針を示した。

 委員からは「環境に影響が出た場合の補償などについてJR側に問い掛けているのに回答が示されていない」として調査を疑問視する声や、「これまでの会合を通じて、町内に適地がないというのは、委員全体の共通認識だったはず」との反発が出た。

 一方、「残土処理がどうなるかは、町民の関心が高い問題。利用の希望者がいるかどうかは分からないが、町民の希望を取ってみた方がいい」との意見もあった。協議会は最終的に、JR側がいつまで残土を管理するといった具体的な内容を町民に示すことを条件に、候補地を募ることを了承した。協議会長の向井裕明町長は「町は協力、反対どちらでもなく、あくまで公平な立場」としている。

(12月1日)

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