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みなみ信州農協・上伊那農協 市田柿、販売強化で連携

市田柿の販売での連携について契約書に署名したみなみ信州農協の田内組合長(右)と上伊那農協の御子柴組合長市田柿の販売での連携について契約書に署名したみなみ信州農協の田内組合長(右)と上伊那農協の御子柴組合長
 みなみ信州農協(飯田市)と上伊那農協(伊那市)は30日、地元特産の干し柿「市田柿」の販売で連携する契約書に調印した。国は7月、地域ブランドを保護する地理的表示保護制度(GI)に市田柿を登録。その信頼性と品質を付加価値とし、両農協が協力して販売力の強化、農家の所得増大を図る。地域全体の市田柿の総販売額100億円を目標とし、中山間地の農業振興の柱とする。

 みなみ信州農協本所でこの日、同農協の田内市人組合長と上伊那農協の御子柴茂樹組合長が記者会見し、契約書に署名した。両農協は契約に基づき、生産技術を共有し、みなみ信州農協の総合集荷販売センター(下伊那郡豊丘村)や市田柿工房(同郡高森町)で集出荷する。上伊那郡飯島町、中川村産の市田柿も含めて今年からGIマークを付け、みなみ信州農協の名前で販売する。

 市田柿の2015年度の販売実績は、みなみ信州農協が29億4千万円(販売量1180トン)、上伊那農協が4800万円(同24トン)。農協系統外の出荷もあり、下伊那と上伊那両地域全体の販売額は約50億円に上る。生産量を計2千トン以上に増やし、販売額の倍増を目指す。

 高い目標の背景には、増える需要がある。田内組合長は「年内需要の充足率は現状で6〜7割。年明けは中国など海外から需要が増すが、ほとんど応えられていない」と説明する。今後、飯田下伊那地域だけで2千ヘクタールはあるという遊休農地を活用し、10年以上かけて柿生産団地を形成する構想を持つ。地元市町村と具体策を検討する方針だ。

 田内組合長は会見で「付加価値が高く、生産額を増やす農業を進め、若い農業者に希望を持ってもらいたい。世界に通用するドライフルーツに育てるため、上伊那と連携して生産量を増やしたい」と強調。御子柴組合長は「リニア中央新幹線が来る新たな時代に向け、中山間地の農業の発展につなげたい」と述べた。

(12月1日)

長野県のニュース(12月1日)