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福井の廃棄物処理場汚水対策費訴訟 県内3団体、争う姿勢

 大量のごみを違法に搬入したまま運営会社が経営破綻した福井県敦賀市の廃棄物処分場を巡り、同市がごみ排出元の長野県内の3団体を含む6団体に総額6億3400万円余の汚水対策費の支払いを求めた訴訟の第1回口頭弁論が30日、福井地裁(林潤裁判長)であった。6団体は答弁書を提出して請求棄却を求め、争う姿勢を示した。

 被告は穂高広域施設組合(安曇野市)、諏訪郡下諏訪町、葛尾組合(埴科郡坂城町)と、栃木、神奈川、千葉各県の広域行政事務組合など3団体=地図。県内3団体は穂高が1億2900万円余、下諏訪町が794万円余、葛尾が223万円余を請求された。

 訴状などによると、処分場には届け出容量の13倍のごみ(一般廃棄物と産業廃棄物)が持ち込まれ、付近の川で有害物質が検出された。運営会社が破綻した2002年、福井県が応急対策工事を実施。その後の抜本対策工事で、市は15年度までに20億8千万円を負担した。市は一般廃棄物を排出した全国60団体に費用負担を求めたが、被告の6団体は協議に応じなかった―などとしている。

 答弁書などによると、穂高は施設の指導監督権限は福井県と敦賀市にあるとし、「権限を行使して義務を果たしていれば、違法な処分場の拡幅を早期に把握して是正を図ることは可能だった」と主張。その責任を組合が負うべき理由はないとした。

 下諏訪町は「(ごみの搬入時に)廃棄物処理法に沿って事前協議をし、敦賀市の了承を受けた。福井県と敦賀市が適切な行政指導、監督をしなかったことが汚染水浸出を招いた」、葛尾は「事前協議をしており法律上も妥当」としている。

 穂高は1万392トン(1998年9月〜2000年8月)、下諏訪町は818トン(99年度)、葛尾は5895トン(94年度)の焼却灰などの処分を委託し、処分場に搬入された。

 敦賀市は取材に、廃棄物処理法は一般廃棄物の処理責任は排出自治体にあると規定し、民法上も各団体に費用を請求できると説明。「業者に委託したからといって、排出自治体の責任が無くなるわけではない」(環境廃棄物対策課)としている。

 同市は同様の主張に基づき、14年に岡山県の津山圏域東部衛生施設組合(15年度末に解散)を提訴し、福井地裁で争っている。

(12月1日)

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