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過密ダイヤ 改めて注目 新幹線 東京―大宮間

 北陸新幹線(長野経由)で未着工となっている福井・敦賀以西の延伸に向けて与党の検討が進む中、東京―大宮(30キロ)の新幹線ダイヤの過密問題が改めて注目を浴びている。同区間は北陸だけでなく、東北、上越の両新幹線も通っており、延伸に伴って増便させる場合にはJR東日本は大宮発着も想定しているからだ。

 北陸新幹線の最高速度は時速260キロだが、東京―大宮は騒音対策として110キロに制限されているのも、慢性的な過密の要因の一つ。長野県内からは所要時間短縮の観点からも問題解消を求める声が出始めている。

 「東京―大宮間がいっぱいだ。もう一本(線路を)引くのを計算しないと話は成り立たない」。麻生太郎財務相は昨年12月13日、記者会見でこう発言。北陸新幹線敦賀―新大阪の早期開業に関し、大宮以南の線路を増強し、運行本数を拡大する必要があると指摘した。10年ほど前に与党内で一時浮上した新宿と大宮を結ぶ新幹線構想にも言及した。

 東京―大宮は現行新幹線ダイヤでは、通常1日当たり上下合わせて東北167本、上越81本、北陸80本が通過。臨時列車を含めると、朝の通勤時間帯などは片道で1時間当たり最大15本が走る。

 埼玉県職員として都市計画課長、県土づくり局長を務めた小県郡青木村の北村政夫村長は「スピードアップには騒音対策が不可欠だが、沿線自治体の知事がそろってJR側に陳情すれば実現可能ではないか」とし、既に阿部守一知事に提案しているという。

 一方、JR東日本は、巨額の投資が必要な大宮以南の線路増強について慎重だ。「現有の新幹線設備を有効活用することで、利用状況を踏まえた列車本数を確保できると考えている」(広報部)とする。今後、需要が増える場合には「大宮発着の列車の運行などを必要に応じて検討していくことになる」との立場だ。

 長野県など北陸新幹線沿線の10都府県でつくる「北陸新幹線建設促進同盟会」は、フル規格による大阪までの早期全線開通を求めている。同盟会事務局の富山県総合交通政策室によると、同盟会では「東京―大宮問題」について議論していないという。

 ただ、長野県幹部からは「大宮発着便が現実となれば、利便性の点から無視できない問題だ」との声も漏れている。北陸新幹線は2023年春には金沢―敦賀が延伸開業する予定だ。

(1月12日)

長野県のニュース(1月12日)