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「法の解釈拡大」教訓学ぶ 「2・4事件」長野で集会

「2・4事件」を学ぶ意義について来場者も意見を交わした集会=26日、長野市の県教育会館「2・4事件」を学ぶ意義について来場者も意見を交わした集会=26日、長野市の県教育会館
 戦前、県内の教職員らが治安維持法によって思想弾圧された「2・4事件」を学ぶ集会が26日、長野市であり、約140人が来場した。「テロ等」の話し合い(共謀)に加わるなどした段階で処罰できる法改正を政府が目指していることを踏まえ、80年余り前の出来事について、会場からは「今こそ学ぶ必要がある」との声が上がった。

 県教職員組合などでつくる実行委員会の主催。冒頭あいさつで山口光昭実行委員長は事件について、労働運動や政府批判の動きを封じ込めるため「治安維持法を解釈拡大して起きた」と指摘。「テロ等準備罪」(共謀罪)についても「法律ができてしまえば当局が恣意(しい)的に運用しかねない」「憲法19条が保障する思想・良心の自由が侵害されることは明白」とし、教訓に学ぼうと呼び掛けた。

 その後、実際に弾圧された複数の教員を例に、地域や教え子に慕われた人柄、教育姿勢、摘発後の人生などについて研究発表。実行委の今井昌美事務局長は、摘発後に映画監督になった千曲市出身の村山英治氏(2001年に88歳で死去)の生涯から事件を分析し、「進歩的だった信州の労働者、農民、青年らを見せしめ的に弾圧し、『教員赤化事件』と刺激的に宣伝、全国の自由主義的な教育を抑える狙いがあった」とした。

 来場者も意見を交わした。中高生の子どもがいるという上水内郡小川村の農業村山展子さん(54)は「時代を繰り返さないために、若い親や子どもたちが事件を学ぶ場が必要ではないか」と発言した。

 県高教組の細尾俊彦委員長は、沖縄県・米軍普天間基地の辺野古移設に反対する人が微罪で逮捕され4カ月以上たっても勾留され続けている事実を例に、「2・4事件は昔話ではない。子どもや若い教員が生きた教材として学ぶことができるようにしていきたい」と訴えた。

 この日は「共謀罪」をテーマにした集い「憲法カフェ」も長野市内で開かれ、岡田和枝弁護士が問題点を解説した。

(2月27日)

長野県のニュース(2月27日)