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佐久穂に私立小設立へ 日本初の「イエナプラン教育」

イエナプラン教育を導入した小学校の開設が計画されている旧佐久東小学校=佐久穂町イエナプラン教育を導入した小学校の開設が計画されている旧佐久東小学校=佐久穂町
 年齢が異なる子どもたちによるグループ編成で学ぶ教育法「イエナプラン教育」を導入した私立小学校が南佐久郡佐久穂町大日向に開設される方向で準備が進んでいることが27日、分かった。学校設立に向けて準備を進めている関係者が同日、地元で開かれた町主催の住民説明会で明らかにした。同教育法を取り入れた日本で初めての小学校という。旧佐久東小学校の校舎を町から取得して活用し、2019年度の開校を目指すとしている。

 同教育法は、一人一人の違いを尊重し、お互いの違いに向き合いながら、自律と共生を学んでいくことに主眼が置かれる。従来の学年ごとの学級編成と違い、異なる学年の子どもが一緒に学ぶことで、教えたり教えられたりの関係で小さな社会を学ぶことができるという。

 準備を進めているのは、東京都などで計約100の保育園を運営する会社「グローバルキッズ」(東京都千代田区)の社長を務める中正(なかしょう)雄一さん(44)。国内でイエナプラン教育の普及をしている日本イエナプラン教育協会(東京)が協力している。

 説明会で中正さんは「イエナプラン教育を取り入れた小学校を開設し、教室で一斉に学ぶのではなく、皆で助け合って学ぶ教育をしたい」とし、自然や地域住民とのつながりを生かしたいとも話した。

 町は11年度末に閉校した旧佐久東小の跡地を利用する企業団体を募集、校舎にする物件を探していた中正さん側が応募した。校舎は1992年築と新しく、新小学校でもそのまま利用する予定。都心から新幹線でのアクセスがよく、山と畑が広がる学校周辺の自然環境も決め手になったという。

 中正さんが個人的に出資する形で今春にも準備財団を設立。来年にも新小学校の設置認可を県に申請する方針だ。新小学校は1学年当たり30人、全校で180人規模。1〜3年生と、4〜6年生が一緒のクラスをそれぞれつくり、学習指導要領に対応しつつ学ぶ方式を採るという。入学希望者は首都圏などから募集する。教員も募り、中学校や幼稚園の開設も視野に入れる。

 設立に関わる日本イエナプラン教育協会の中川綾理事(39)は「本物の自然の中で、地域とのつながりを得ながら授業をしていきたい」と強調。佐久穂町の佐々木定男町長は「旧校舎を学校として利用してもらえるのはありがたい。農作業や学校給食などで地元とも関わってもらいたい」と期待を寄せていた。

(2月28日)

長野県のニュース(2月28日)