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ジビエ振興へタッグ 宮田 地域おこし協力隊員

みやだまるかじり工房でニホンジカを解体する高久さんみやだまるかじり工房でニホンジカを解体する高久さん
 上伊那郡宮田村の地域おこし協力隊員、高久(たかく)洋平さん(40)=栃木県那須町出身=が、村内にある精肉加工施設「みやだまるかじり工房」で学びながら、ニホンジカの狩猟や解体に取り組んでいる。同村では隊員の鈴木将高さん(39)=埼玉県日高市出身=も、埼玉県で鹿肉の販路を開拓中。鈴木さんは「入り口から出口まで、協力隊員で鹿肉に関われれば面白い」と話している。

 27日、まるかじり工房の天井から体長1・5メートルほどの雄鹿がつるされていた。高久さんはナイフを入れ、慎重に皮を剥いでいった。「毛並みが美しいですね」。剥いだ皮を畳み、脚の切断に取り掛かった。

 高久さんはこれまでに、パン職人、島根県津和野町での協力隊活動などを経験。古里に近い場所に住みたいと、2015年10月、中央アルプスの美しさに引かれて宮田村に移住した。

 工房は7年ほど前、代表の石沢幸男さん(54)が、経営する飲食店の敷地内に建てた。仕留められた大量のニホンジカが山林内に捨てられ、カラスが食べようと舞う光景を目にしたのがきっかけだ。「鹿肉を活用したい」という石沢さんに共感した高久さんは、津和野町の有害鳥獣対策で狩猟免許を取得したこともあり、「命を奪うからには、最後まで関わって見届けたい」と石沢さんに解体法の教えを求めた。

 昨秋に学び始め、これまで約40頭を手掛けた。1頭当たり3時間ほどで処理し、当初から1時間ほど速くなった。「非常に上手になっている」と石沢さん。高久さんは「慣れてきたが、『命を頂きます』という気持ちは忘れないようにしている」と話し、剥いだ皮でネームホルダーも試作している。

 同僚の鈴木さんは、16年2月から宮田村で暮らす。郷里の日高市に隣接する埼玉県川越市の飲食店に宮田産の鹿肉を売り込み、現在二つの店で使用されている。高久さんが処理した鹿皮もレザークラフト店に売り込んでいる。高久さんと共同で仕事をしたいと鈴木さん。ともに「宮田村の名前が売れればいい」と意気込んでいる。

(2月28日)

長野県のニュース(2月28日)