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一般車禁止は変えず 県、美ケ原台上保護利用で

阿部知事宛ての要請書を県自然保護課に提出する渡辺・県自然保護連盟会長=28日、県庁阿部知事宛ての要請書を県自然保護課に提出する渡辺・県自然保護連盟会長=28日、県庁
 松本市の菅谷昭市長が美ケ原高原中心部「台上」への車道建設の可能性に言及したことに絡み、県自然保護連盟は28日、建設断念を求める要請書を県と市に提出した。県自然保護課の宮原登課長は、一般車両の通行の禁止を盛った県の「美ケ原台上保護利用計画」(1977年作成)を挙げ、「その考え方は変わっていない」とし、車道建設に否定的な見方を示した。

 県庁へは渡辺隆一会長ら5人が訪れ、阿部守一知事宛ての文書を提出した。同連盟は台上が県管理の八ケ岳中信高原国定公園にあることから、市に対し「管理者として主導的立場の発揮」も要望。これに対しては、宮原課長は「要請を受けたばかり。趣旨はお聞きした」とした。

 同連盟は県庁に先立ち松本市役所を訪問。市長宛ての要請書を受け取った川上正彦商工観光部長は「計画から40年が経過し、車の技術革新や広域観光を取り巻く状況の変化がある」と指摘。「検討する時期に入っているのではないか」と述べた。

 渡辺会長は市への要請後、記者会見し、「(車道建設の)検討内容がどう見ても自然を中心にしたものではないと感じられた」と述べ、菅谷市長の見解を求める考えを示した。

 松本市は昨年11月、同市区選出の県議との懇談会で、車道建設を含めた一帯の整備を進めるよう県議側に要望。菅谷市長はこれまで、電気自動車の開発などの技術革新に触れ「植生への影響が改善される余地があれば、改めて検討してもいいのではないか」としていた。

 美ケ原台上保護利用計画は、基本方針で高原中心部について「自動車交通に煩わされない環境の下に、卓越した展望と草原景観を楽しむべき地区」と規定。「原則として一般車両の通行を禁止する」としている。

 県が計画を尊重するとの考えを示したことに、松本市観光温泉課は「これまでの経緯は承知している。県は県としての見解を示したものだと思う」とした。

(3月1日)

長野県のニュース(3月1日)