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アリオ閉店 波紋 松本駅前

アリオ松本が入るビル(右)などが立ち並ぶ松本駅前=28日、松本市アリオ松本が入るビル(右)などが立ち並ぶ松本駅前=28日、松本市
 セブン&アイが決断したアリオ松本閉店の方針は28日、利用する消費者や周辺の他の大型店に波紋を広げた。松本市の中心市街地東部では、競合する流通大手イオン(千葉市)傘下のイオンモール(同)が、今秋開店を目指して「イオンモール松本」の建設を進める。激変しつつある商都の姿に、期待と戸惑いが入り交じった。

 「小さい子どもが2人いるので、ベビー用品店で毎週買い物をしている。1階のバスターミナルからバスにもよく乗るので、閉店はショック」。アリオ松本を訪れた市内の主婦(30)は閉店方針に驚く一方、「イオンモールの方がブランド子供服が豊富にありそう。交通渋滞が心配だけれど、開店が楽しみ」と期待した。

 イオンモールの計画によると、新モールが物販店や飲食店、複合映画館(シネコン)といったテナントに貸す総賃貸面積は約4万9千平方メートル。これに対し、アリオ松本が地上6階から地下1階で展開する売り場の面積は約9900平方メートルにとどまる。ほぼ5倍の巨大な新モールは、消費者の目を引きつける。

 松本駅周辺の中心市街地にある大型店の反応は複雑だ。ステーションビルMIDORI松本店の篠原俊明店長(61)は「アリオはライバルだが、駅周辺の集客力を高める強力な店舗。一緒に競い合っていきたかったのに、大きな痛手だ」と残念がる。

 百貨店の井上の井上博文常務執行役員(42)も「駅前の魅力が下がれば、当店にも影響が出る」と悪影響を懸念する。アリオが入るビルをアルピコ交通が所有していることを踏まえ、「駅前の顔として、人が集まる場所であり続けてほしい」と後利用の行方を気に掛けた。

 パルコ松本店の城間盛一郎店長(50)は「アリオとは客層が異なる」としつつ、「幅広い客層が集まる駅前の現状が変わってしまうのは、地域にマイナス」と指摘。イオンモール松本の進出が撤退の決断を後押ししたとみられることから「イオンの及ぼす影響は大きいと改めて感じる。当店も一段と特性を打ち出していく」と気を引き締めた。

(3月1日)

長野県のニュース(3月1日)