長野県のニュース

就活スタート 仕事と生活、調和いかに

 2018年春の新卒採用に向けた企業の会社説明会が1日に解禁され、長野、松本両市で合同説明会が早速開催された。電通の過労自殺問題や政府の「働き方改革」もあってか、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)を重視して就職先を考える学生のほか、不透明な経済情勢から経営の安定を注目する人も目立った。人材を確保したい企業側は、働きやすさや厚生制度をアピールしていた。

 信州大(松本市)松本キャンパスでの説明会。大学院総合理工学研究科1年の平出勇太さん(23)=長野市=はメーカーの技術職を希望する。自身の研究を生かしたいと思う一方、「結婚などを考えると、生活との両立は大事」と強調する。ロードバイクやキャンプが趣味で「土日はしっかり休みたい」。社員の健康や意欲が上がる働き方を進める企業に好感を持ったという。

 長野市であった合同説明会に参加した県短大(長野市)1年の市川奈津美さん(19)は「会社の安定性」が主要な基準という。志望は金融や食品関連。不規則な勤務体系よりは「土日曜に休みが多く、自宅から通える勤務先がいい」ときっぱり。選考の前倒し傾向も気に掛け、「月内には応募先を決めたい」。

 「売り手市場」とされる中、企業側の人手不足感は強まっている。信大でブースを構えた業務用加湿器メーカー担当者は、残業や休日についての質問が多く、「働き方への学生の関心は高まっている」と感じた。休みの取りやすさなどをPRしていくとした。

 長野市の会場では入社1〜3年目の社員と「本音でトーク」する企画もあった。県内外で介護事業を展開する会社に勤める中沢恵莉菜さん(23)は「入社後のギャップ」について、「きつい、大変、給料が安いと言われるが、他企業の友人と比べて、給料はそれほど変わらない」と応じ、笑顔で仕事について話した。

 北信地方の機械系製造業の担当者は「製造業は休みが比較的取れる―と働きやすさを説明する傾向が強まっている」と指摘。ただ、説明会だけでは伝わりにくいとし、「応募前後に会社に足を運んでもらい、離職につながるミスマッチを防ぐ」とした。

 一方で、仕事のやりがいを見極めたいとの声も聞かれた。長野市の会場を訪れた東京都内の大学3年林秀生さん(21)=上高井郡小布施町出身=は「職場の雰囲気や社長の言葉から、やりがいが感じられたらいい」と言う。業種や職種は絞りかねているが、地元に戻ると決めている。「自分が『行きたい』より、『あなたが欲しい』と言ってくれる企業に就職したい」

 信大の説明会で、大学院総合理工学研究科1年の浜本健汰さん(24)=松本市=は「(自分の)個性を生かせる会社がいい」と口にした。労働基準法に触れるようなことは問題としつつ、就活には「労働条件より、自分の仕事に生きがいを感じられるかどうかを重視したい」と語った。

(3月2日)

長野県のニュース(3月2日)