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貨客混載バス、10月から 飯綱町で実証実験

 乗客と一緒に荷物を運ぶ「貨客混載バス」の導入に向けて協議していた上水内郡飯綱町と長電バス(長野市)、ヤマト運輸長野主管支店(同)は10月、町内を走る路線バス牟礼線で運行の実証実験を始める。生活路線の維持を図る狙いで、2日公表した2017年度一般会計当初予算案に関連費用6500万円を計上した。国土交通省によると、運行すれば県内では初めて。

 貨客混載バスは、座席の一部に荷物を運べるスペースを設け、人や荷物が比較的少ない昼間に、荷物を載せて有償で運ぶ仕組み。ヤマト運輸は現在、北海道、岩手、宮崎、熊本各県で導入している。

 長電バスは、荷物の配送数に応じた運賃収入の増加を見込む。ヤマト運輸は、トラックの往復回数が減るため「運送コストや二酸化炭素(CO2)排出量の削減につながる」と説明。小沢勇人副町長は「実現して生活路線が維持されれば、他の市町村でも取り入れ、公共交通の課題改善につなげられる」と話している。

 牟礼線のバスは通常、長野駅から出るが、検討中の運行計画によると、貨客混載バスは長野市穂保の長野主管支店で荷物を積み込み、同市徳間の集配センターへ。一部の荷物を降ろした後、牟礼線のルートを終点の「飯綱営業所」まで運行。ヤマト運輸のドライバーがトラックに荷物を移し、それぞれ配達する。

 実証実験は1日1便を予定。復路でも、飯綱町を担当区域とする上水内郡信濃町の集配センターで荷物を積んで運ぶことも協議している。実証実験では、依頼のある荷物の量や、どの程度の赤字削減につながるかなどを探る。長電バスによると、客を乗せずに回送便として運行する可能性もあるという。

 牟礼線は赤字が続き、14年度から3年間、町が赤字を補填(ほてん)して路線を維持している。貨客混載の導入へ協議が進んだことで、町は17年度以降も補填する方針だ。

(3月3日)

長野県のニュース(3月3日)