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震災復興願い重なる歌声 伊那と仙台の中学、テレビ電話で交流

高砂中の生徒が映るスクリーンに向かって「高東桜歌」を合唱する東部中の生徒たち=2日、東部中高砂中の生徒が映るスクリーンに向かって「高東桜歌」を合唱する東部中の生徒たち=2日、東部中
 伊那市東部中学校の1、2年生約560人は2日、2011年の東日本大震災発生から丸6年となるのを前に、仙台市高砂中学校の1、2年生約300人とテレビ電話を通じて交流した。東部中は12年、津波で校内の桜が枯れた高砂中に、伊那市高遠町の高遠城址(じょうし)公園の桜で知られるタカトオコヒガンザクラを寄贈。この日は、復興に向けて両校生徒が共同制作した歌「高東桜歌(たかとうさくらうた)」も合唱し、スクリーン越しに初めて歌声を重ねた。

 両校は震災後、「さくらプロジェクト」と銘打ち、生徒や教員が定期的に行き来している。高砂中に贈った2本の桜は「希望(あかり)」「未来(みち)」、兄弟桜として東部中に植えた2本は「虹(かけはし)」「輝(ひかり)」とそれぞれ名付けられた。

 同プロジェクトのテーマソングを作ろうと、15年度の東部中生徒会役員が共同制作を発案。16年度の役員らが引き継ぎ、全校生徒に歌詞のアイデアを募るなどした。東部中の生徒は16年の夏休みに仙台市を訪れ、高砂中の生徒と歌詞を練り、同年9月に完成させた。曲は東部中の音楽科教員が加わって仕上げた。

 曲名は「タカトオ」にかけ、高砂、東部の校名から1字ずつ取った。歌詞には「私たちは迷う何ができるのだろう」という葛藤や「満開の笑顔を咲かせよう」という前向きな言葉を盛り込んだ。2番まであり、17年度中に3番も完成させる計画だ。

 東部中生徒会長の2年〓(森の木が十、下に木)原泰成(くわばらたいせい)さん(13)はこの日、スクリーンに向かって「遠く離れていても心はいつも隣にある。プロジェクトを伝統にしたい」とあいさつ。合唱後の取材に「気持ち良く高東桜歌を歌えた。互いの思いが通じ合ったと思う」と話した。

(3月3日)

長野県のニュース(3月3日)