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買い物弱者支援 伊那市長谷でドローン実証実験

黄色い箱に入った荷を運び、高齢者住宅前のドローンポートに着陸する小型無人機=3日、伊那市長谷黄色い箱に入った荷を運び、高齢者住宅前のドローンポートに着陸する小型無人機=3日、伊那市長谷
 国土交通省が買い物支援対策などでの実用化を目指す小型無人機ドローンの物流実証実験が3日、伊那市長谷地区であった。正確な自動離着陸を可能にする「物流用ドローンポートシステム」で初めて実施。約500グラムの荷(雑穀)を、約400メートル離れた高齢者住宅に届けた。

 衛星利用測位システム(GPS)を使って自動飛行し、内蔵した画像処理機能で地面に敷いた3メートル四方のドローンポートの目印を認識、自動で正確に離着陸する仕組み。GPSのみで飛ばすよりも着陸地点の誤差が小さいといい、天候に恵まれた3日の実証実験でも、ポートのほぼ中央に着陸。荷物を降ろし、離陸地点に戻った。

 このシステムを研究開発している鈴木真二・東京大大学院教授は「100点の結果」。市新産業技術推進協議会の委員も務める鈴木教授は、ドローンの落下危険性などに触れつつ、「都市部よりも、こういった広い地域で活用が最初に進められるべきではないか」と、地方での活用促進に期待した。

 実証実験で荷物を受け取った伊藤智良さん(72)=長谷=は「長谷地区には高齢者が多く、ほとんど店がない。こうした仕組みを早く実用化して、荷物を高齢者に届けてほしい」と話していた。

 実験に立ち会った白鳥孝市長は「買い物ができない、移動に苦労する―といった地域課題の解決にドローンが使われることに大変期待している」と強調。高山植物の食害が課題の南アルプスのニホンジカ対策や、山岳遭難での捜索など、幅広い分野への応用にも期待感を示した。

(3月4日)

長野県のニュース(3月4日)