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県防災ヘリ墜落 3人死亡 9人搭乗 6人安否不明

鉢伏山付近の山中に墜落した県消防防災ヘリコプター=5日午後5時23分鉢伏山付近の山中に墜落した県消防防災ヘリコプター=5日午後5時23分
 5日午後3時12分ごろ、松本市、岡谷市などにまたがる鉢伏山(はちぶせやま)(1928・5メートル)付近の山中で、県消防防災ヘリコプター「アルプス」が墜落しているのを県警ヘリが見つけた。県や県警によると、ヘリにはパイロット1人、整備士1人、消防隊員7人の男性計9人が搭乗。県警ヘリが機内から3人を救助、信州大病院など松本市内の複数の病院に搬送したが、いずれも死亡を確認した。ほかの6人の安否は確認されていない。

 死亡した3人のうち、2人は、長野市消防局から県に派遣されていた伊熊直人さん(35)=松本市神林=と、上田地域広域連合消防本部から派遣の甲田道昭さん(40)=上田市上田。他に信州大病院は、同病院に搬送された50代ぐらいの男性の死亡を確認した。死因は頭部、頸部(けいぶ)、胸部、手足を含む多発外傷という。

 墜落現場の機体はあおむけの状態。県警によると他に2人を発見したが、ともに呼び掛けに応じなかった。

 県警などは午後6時ごろに上空からの救助活動を一時打ち切り、消防などは地上から活動を続けたが、午後8時すぎに中断。6日早朝から再開する。県警、自衛隊、他県のヘリ数機を使い、上空からの捜索に30人程度、地上からの捜索に100人近くが当たる。

 県は5日午後、阿部守一知事を本部長とする事故対策本部を設置し、山梨県や自衛隊に救助の応援を要請。総務省消防庁も災害対策本部を設置し、職員5人を県庁と松本広域消防局に派遣した。国土交通省は航空事故と認定、運輸安全委員会が6日、事故調査官3人を派遣する。

 県などによると、アルプスは5日午後1時半すぎ、1時間半分の燃料を積んで松本市の県営松本空港を離陸。鉢伏山の北西にある前鉢伏山で同3時まで山岳遭難救助の訓練を予定していた。ヘリからロープを使って隊員を地上に降下させたり、引き上げたりする内容。無線交信は離陸直後、無事に飛び立ったとの連絡があった。その後、訓練開始を伝えてくるはずだったが、連絡が取れなくなった。運航する県消防防災航空センターが県警に通報した。

 同センターに所属する消防隊員は県内各地の消防本部、消防局から派遣されている。アルプスは、今年2月末に定期の300時間点検をしたばかり。パイロットは同センターの岩田正滋さん(56)でベテランという。

 長野地方気象台によると、5日の県中部は、おおむね高気圧に覆われて晴れ、午後は雲が広がった。県営松本空港(松本市)に近い松本今井の観測点では、午後2時時点で北風で風速4・7メートルを観測し、強風は吹いていなかった。

(3月6日)

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