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県防災ヘリ、墜落時に強い衝撃 安全委が周辺樹木の切断確認

墜落した県消防防災ヘリ(左奥)と、機体が接触して上部が切断されたとみられるカラマツ林(手前)。一帯で県警による現場検証が続いた=7日午後0時4分、松本市入山辺(本社チャーターヘリから)墜落した県消防防災ヘリ(左奥)と、機体が接触して上部が切断されたとみられるカラマツ林(手前)。一帯で県警による現場検証が続いた=7日午後0時4分、松本市入山辺(本社チャーターヘリから)
 松本市入山辺の山中に県消防防災ヘリコプター「アルプス」が墜落し、搭乗していた男性9人全員が死亡した事故で、国土交通省運輸安全委員会の福田公爾調査官は7日、初の現場調査後の取材に「衝撃が大きくないとああいう壊れ方はしない」と述べ、要因が高度か、スピードなのかは不明なものの、墜落時に強い衝撃が機体に加わったとの見方を示した。また墜落現場の周辺の複数の樹木の上部が切断されているのを確認したと明らかにした。

 現場では、航空事故調査官3人が昼すぎから約2時間かけ、機体の損傷やトランスミッション(変速機)の状況などを確認した。福田調査官によると、メインローター(主回転翼)は損傷が激しく、現時点で4枚のブレード(羽根)がどのような状態になっているのか特定は難しいという。胴体から後方に伸びるテールブームは、胴体とのつなぎ目部分から折れていた。

 現場周辺で複数の樹木の上部が切断されているのを確認したとし、「ヘリによって切断されたものと考えていいが、現段階でははっきりと言えない」とした。航空事故調査官は8日は関係者の聴取を行う。

 信濃毎日新聞は、墜落現場の谷筋から北西100メートルほど上部に当たる尾根筋で、十数本のカラマツの上部が切断され、機体の破片が散らばるなど、機体が接触したとみられる痕跡を確認した。容疑者不詳のまま業務上過失致死容疑で捜査している松本署の捜査本部も把握しており、機体が何らかの理由で降下しカラマツ林と接触、その後墜落した可能性があるとみている。捜査本部の7日の現場検証は、墜落地点のほか尾根筋付近でも行った。

 捜査本部はまた、乗員1人が離陸から墜落するまで撮影していた映像の提供を県から受けており、解析を進めている。

 一方、県危機管理部は7日、岩田さんの事故前の健康状態について「問題はなかった」との認識を示した。2016年9月末に健康診断を受けていることを確認したという。岩田さんは2月27日まで2週間、ヘリの点検に伴って休暇を取っていたほか、水、木曜は原則休みで連続勤務となるような過酷な労働条件ではなかった―とした。

(3月8日)

長野県のニュース(3月8日)