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オスプレイ目撃、県民に不安

飯山市街地上空を飛行する機体=9日午後3時22分飯山市街地上空を飛行する機体=9日午後3時22分
 「こんな市街地近くを」「低空に見えた」「相当なごう音だった」…。東北信地方の上空をオスプレイ2機が飛行した9日、目撃した県民から不安の声が上がった。

 「本当に来るとは」。北佐久郡軽井沢町南軽井沢の主婦中山千鶴子さん(72)は午後3時すぎ、自宅で南西に向かう2機に驚いた。これまで度々聞いた自衛隊のヘリコプターの音と比べると「騒音は小さかった」が、プロペラを横に倒して飛ぶ姿に「安全性が気になる」。

 小諸市与良町の小山宥一さん(71)は、近所の野岸小学校からの下校児童を見守るボランティアをしていた午後3時8分に目撃。「佐久市境付近の市街地上空の200〜300メートルの高さに見えた」。憲法九条を守るこもろの会副会長。オスプレイの国内配備に抗議しており、「県内は気流が不安定な山岳地帯を抱え、危険性が高い」と危ぶんだ。

 長野市稲里町下氷鉋の自宅庭で2機に気付いた男性(70)は「千曲川に沿うように飛んでいた。これからも飛んでくるようなら心配」。須坂市塩川町の農業男性は自宅近くの畑で目撃し、「住宅地なのに、かなり低空飛行に見えた」と話した。

 午後3時20分すぎ、2機は、飯山市街地の信濃毎日新聞飯山支局の真上を北西方向に通過した。記者は玄関先で撮影。全長約17メートル、全幅約25メートルの機体は、200ミリの望遠レンズではっきりと捉えることができる高さだった。

 同市の丸山浩二さん(59)は市街地を車で走行中に、窓を開けると「爆音」が聞こえてきた。「市街地を飛ぶなら、情報を提供してほしい」。同市柳原で見た女性(69)は「普通のヘリコプターより重そうだった」。孫から泉台小学校で見たと聞き、「学校近くも飛んだとすると落ちないか心配」と口にした。

 沖縄を巡る問題について考える市民団体「信州沖縄塾」(上田市)副塾長の大村忠嗣さん(70)=上田市=は、妻が午後4時前に自宅近くで機体を目撃した。相当なごう音だったという。「政府はオスプレイを安全と言うが、何度も落ちている。ルートを事前に知らせてもらえれば身構えられるかもしれないが、それでも不安は残る」

 沖縄県出身の報道写真家石川文洋さん(79)=諏訪市=は「長野県の一部はオスプレイが飛ぶルートに該当している。今後、自衛隊もオスプレイを配備予定で、飛行の頻度も増えるだろう。県民の頭上にオスプレイが飛ぶことが日常化してしまうかもしれない」と警戒していた。

(3月10日)

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