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国天然記念物「月瀬の大杉」、後継できた 根羽村

「月瀬の大杉」の折れた枝を挿し木して育てた苗木「月瀬の大杉」の折れた枝を挿し木して育てた苗木
 2014年2月の大雪で複数の枝が折れた長野県下伊那郡根羽村の国天然記念物「月瀬(つきぜ)の大杉」の後継樹を育てようと、県林業総合センター(長野県塩尻市)が、折れた枝の一部を挿し木して苗木を作ることに成功した。大杉の周辺で19日に開かれる植樹祭で、うち10本ほどを村に贈る予定。村は大杉の近くに植えて、「2世」として育てていく。

 大杉は推定樹齢約1800年、高さ約40メートル、幹回りは約14メートルある。県内有数の巨木で、1944(昭和19)年に国天然記念物に指定された。村によると、雪害後の調査で大杉の枝の内部が空洞化していることが分かり、保全策を検討。その一環で、センター育林部の大矢信次郎主任研究員と清水香代研究員が約100本の大杉の小枝を使って苗木作りを始めた。

 1、2年目はガラス室の中に置くなどして育て、3年目の昨年からは屋外で栽培。冬は落ち葉などで風や寒さを防ぎつつ、10本ほどが高さ10〜35センチの苗木に育った。大矢さんは「ここまで大きくなれば、どこに植えても大丈夫」と考え、故郷で育ててもらおうと村に贈ることにした。

 村によると、過去にも村のシンボルである大杉の後継樹作りを試みたが、うまくいかなかったという。大久保憲一村長は「次世代を担う子どもができた」と歓迎。苗木の一部は大杉の近くに植え、残りは村内の別の場所に植えることを考えている。

 センター側も、大杉の生命力に驚きを隠さない。苗木の世話を続けてきた清水さんは「故郷に戻って、大きく、長生きしてもらいたい」と期待している。

(3月10日)

長野県のニュース(3月10日)