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大北森林組合事件 県会委、補助金再開に慎重論も

 大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件で、県会農政林務委員会は10日、西沢清組合長と割田俊明専務理事を参考人招致した。西沢組合長は、1月に新たに示した補助金返還計画と事業経営計画に沿い、不正に受け取った補助金を33年かけて返還することに「役職員が一丸となって取り組む」と強調。委員からは抜本的な見直しを求める声は出なかったものの、計画通りに返還が進まなかった場合の責任の明確化を求める意見が出た。組合が求めた補助金の交付再開については慎重論もあった。

 県は月内に両計画の妥当性を判断する予定で、補助金の交付再開を決める可能性もある。

 参考人招致は昨年10月に続き2回目。西沢組合長は冒頭、不正受給について陳謝した上で、事件を受け2014年12月交付決定分を最後に県の補助金交付が停止された影響で森林整備事業ができず、「赤字が増加し、経営に予想を超える影響が出ている」と説明。大北地方の森林整備の停滞も踏まえ「地域の中核的役割を担う責任を改めて痛感している」とし、計画の承認と補助金交付再開に理解を求めた。

 これに対し、村上淳氏(新ながの・公明)は「10年後に計画が頓挫した場合は誰が責任を取るのか」と質問。割田専務理事は「(計画は)組合として決めてきている」と答えたものの、村上氏は「曖昧。明確にする必要がある」とさらに求めた。

 一方、小林東一郎氏(信州・新風・みらい)は、事件を巡る当時の役員らの責任の明確化を求めた。割田専務理事は、前組合長や元理事らの責任を追及し、役員報酬の返還を求める検討をしており、4月中に方向を出したい―と説明した。小林氏は「組合の問題が一区切り付かなければ補助事業再開の理解は県民から得られない」と強調した。

 組合側に対し複数の委員から「頑張って1日でも早く、1円でも多く返還してほしい」「33年は長いと思うが期待したい」との意見もあった。清沢英男委員長(自民党)は「1委員」の意見と前置きした上で「両計画について、これは駄目だ、作り直してこいという意見はなかったと捉えている」と述べた。

 新計画は新規事業に取り組み、国や県から受けた森林整備事業の補助金など約10億3900万円を、県と4市町村、金融機関に33年で返還する内容。昨年5月の当初計画で返還期間は50年だったが、県議会や県民から「長すぎる」との反発を受け、見直した。

 同委員会は上水内郡飯綱町議会が地方自治法100条に基づき、調査に強制力を持つ特別委員会(百条委員会)を設けて事件を徹底解明するよう県会に求めた陳情について、昨年の県会9、11月定例会に続いて「継続審査」とした。

(3月11日)

長野県のニュース(3月11日)