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県、防災ヘリ民間委託を表明 新たに3都県に応援協定打診

 県消防防災ヘリコプター「アルプス」の墜落事故を受け、県は10日の県会危機管理委員会で、ヘリを活用した消防防災活動に関する対応方針を正式に明らかにした。ヘリの運航は民間委託する方向で具体的な検討を始めたと説明。隣県6県と結んでいる災害時などの相互応援協定について、野池明登危機管理部長は新たに東京、埼玉、愛知の3都県に締結を打診していると明らかにした。

 今回の墜落事故で、県は唯一所有する消防防災ヘリやベテラン操縦士を失った。野池部長は同委員会で、今後のヘリ運用の在り方は自主運航のほか民間委託などを含めて検討すると説明。一方、操縦士の養成やヘリの確保には「相当の時間が必要」として、当面の対応として民間委託へ向けた検討を始めたとした。

 総務省消防庁によると、消防防災ヘリは昨年11月時点で佐賀、沖縄県を除く全国45都道府県で計76機が配備されている。機体は自治体が所有する一方、運航は民間委託する自治体が多く、長野県のような自主運航は少数派。愛知や石川など6県の運航を受託している中日本航空(愛知県豊山町)は「機体を含めた受託は前例がないのではないか。維持費もかかり、機体を抱える余裕はない」としている。

 民間委託が実現するまでの間の対応として、長野県が新たにまとめた方針では、救急活動や山岳などの救助活動、林野火災といった活動内容や規模ごとに要請先や優先順位を定めた=表。通常は、県厚生連佐久総合病院佐久医療センター(佐久市)と信州大病院(松本市)に配備しているドクターヘリや県警ヘリ(2機)を活用したり、協定を結ぶ6県(新潟、山梨、群馬、岐阜、富山、静岡)に応援を要請したりする。大規模な事案は消防庁の広域消防応援や自衛隊の出動を求めるとした。

 この日の同委員会では、野池部長が今回のヘリ墜落事故について「無念で言葉もない。ご遺族、ご家族に心よりおわびを申し上げたい」と謝罪。遺族への対応や事故原因の究明、再発防止に向けて全力を尽くすと強調し、新たな対応方針に基づき「でき得る限り支障がないよう、あらゆる手を尽くして消防力の確保を図る」と述べた。

(3月11日)

長野県のニュース(3月11日)