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改正道交法で認知症診断義務 県内は年2千人と試算

 75歳以上の高齢者が運転免許更新の際に受ける「認知機能検査」で、認知症の恐れがあると判定された全員に医師の診断を義務付ける改正道交法が12日、施行された。県警は改正によって、県内の診断の対象者は年間約2千人に上ると試算。2016年の108人の約19倍に膨らむ。県警は担当者の増員や診断を依頼する医師の確保など、新制度への対応に追われている。

 道交法は、75歳以上の免許所有者に、3年ごとの免許更新時に記憶力や判断力を測定する「認知機能検査(講習予備検査)」を受けるよう義務付けている。検査を基に、認知症の恐れがある「1分類」、認知機能低下の恐れがある「2分類」、問題がない「3分類」に判定する。

 旧制度では、1分類と判定された人のうち、信号無視や逆走など特定の違反をした高齢者は、かかりつけ医か県公安委員会の認定医の診断を受ける必要があった。認知症と診断されれば免許が停止または取り消しになる。

 新制度では、1分類と判定されただけで受診が必要になる。また特定の違反をした高齢者には、新設の「臨時認知機能検査」が義務付けられ、この検査で1分類と判定されれば医師の診断が必要となる。

 県警運転免許本部によると、県内で16年に1分類と判定されたのは1610人で、17年は約1700人と予測。臨時認知機能検査の対象者は年約3千人と見込む。うち1割程度の300人が1分類と判定され、受診が必要になるのは計約2千人と見通す。

 同本部は、受診対象者に対し、事前に認知症に対する本人の認識やかかりつけ医の有無を聞き取り、認定医に伝えている。ただ、認知症の自覚がなく、診断を受けても結果に納得しない高齢者もいるといい、家族や市町村に協力を求めることもある。現在の同本部の担当職員は6人だが、増員して「高齢運転者対策係」を新設する予定だ。

 9日時点の認定医は46人だが、新制度に対応するには70人が必要とみて、増員を目指す。県警東北信運転免許課の春日恒浩次長は「これまでと同じ対応ができるように準備を進めている」としている。

(3月12日)

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