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県内から北陸へ広がるビジネス 北陸新幹線金沢延伸2年

 北陸新幹線(長野経由)金沢延伸から14日で2年となり、県内と北陸を結ぶ企業活動が活発化しつつある。時間距離が縮まった北陸に目を向け、営業担当者らの移動の利便性を生かして受注開拓を進める県内企業も目立ち、北陸新幹線を生かしたビジネスの回路が拡大している。

 精密部品加工のミヤマ精工(千曲市)は、延伸開業を見据えて5年ほど前に北陸方面のメーカーとの取引に着手。高精密な部品加工が評価されて受注先は工作機械や半導体関連の中堅メーカーに広がり、延伸に伴って北陸に一部機能を移転した大手企業からも受注を獲得した。南沢文明社長は「(北陸関連は)まだ売上高の2割弱だが、どんどん伸びている」とする。

 ブナシメジ生産などのミスズライフ(上水内郡飯綱町)は2014年、石川県穴水町に能登工場を設け、現在ブナシメジを1日4トン生産する。

 工場周辺に荒廃農地を買い足し、敷地は現在5ヘクタール。旬の野菜を生産し地元や関西方面のスーパーに卸し、地元の伝統野菜の生産も研究中。小林満社長は「午後から北陸に出張したり、金沢回りで大阪に行ったりする機会も増えた。日本海側との商取引はどんどん増えるだろう」と見通す。

 建築資材販売などの本久(長野市)は昨年3月、北陸地方でホテル運営などを手掛けるマンテンホテル(富山市)から和食レストラン「万さく」を引き継ぎ、富山県内で6店舗を運営。同社が北陸で外食事業を展開するのは初めて。万さくをはじめ「北陸発」の店舗を県内に展開することも構想する。

 営業担当者の移動にメリットは大きく、鈴与マタイ(佐久市)は昨年9月以降、建設資材用紙袋関連の営業で富山・石川両県を訪れる際には佐久平駅から新幹線を利用。現地でレンタカー移動する仕組みに切り替えた。自動車利用より大幅に時間を短縮でき、同社は「1、2件は多く訪問できる上、移動時間を仕事や休息に充てられ、『働き方改革』の一環になる」(管理部)とする。

 北陸の企業も同様に商機を見いだす。総合情報システム開発のインテック(本社・富山市)は長野市にある営業所を拠点に県内で受注開拓しており、同営業所は「今期も長野で新たな民間の取引先が5社増えた。受注は順調に増えている」とする。

 さらに先を見据え、土質・地質調査などの土木管理総合試験所(長野市)は福井支店(福井県坂井市)を開設。2022年度末開業とされる敦賀への延伸工事関連の受注を目指しており、下平雄二社長は「福井支店にさらに人を増やしていく」としている。

(3月14日)

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