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県内農家向け事業本格化 農業資材販売の北陸企画サービス

粉砕装置で砕いた粉を手にする大野社長。左はコメの乾燥作業で出るごみを回収できる集じん機粉砕装置で砕いた粉を手にする大野社長。左はコメの乾燥作業で出るごみを回収できる集じん機
 北陸新幹線(長野経由)金沢延伸後に富山県から長野市に拠点を移した農業資材販売などの北陸企画サービスが、長野県内農家向けの事業に乗り出した。コメの乾燥作業で発生する細かいごみの回収に需要が見込めるとして、取り扱う特殊な集じん機の販売を開始。食品や農水産物を粉砕する装置も、健康食品など食品加工分野で引き合いがあるとみて事業化を進める。

 同社は、合金鉄メーカーの化学部門で土壌改良資材販売などを担当していた大野豊社長(65)が2002年、富山県射水市で設立。メーカー時代の人脈を生かし、北陸や東海地方、長野県内などの地域農協に石灰や化成肥料、培土を販売していた。

 事業拡大を模索する中、15年3月に延伸した北陸新幹線に着目。「長野は東京と北陸の中間に位置し、大宮経由で東北へも容易に足を延ばせ、拠点には最適」(大野社長)とし、15年秋に長野駅近くに本拠地を移転。登記上の本社は射水市にあるが、大野社長も長野市内に移り住んだ。

 肥料や土壌改良資材販売を続ける傍ら、静岡県の装置メーカーが開発したドーム型集じん機の販売を検討。農家が稲刈り後に行うもみの乾燥作業では、もみ殻などから出る白っぽい粉や微細なごみが飛散し、周囲から苦情を受けやすいことから、需要を見込んだ。

 装置内に気流が起きる集じん機を吸引ファンや専用の配管と組み合わせて使用。目詰まりしやすいフィルターを使うことなく、微細なごみを効率良く回収できるという。既に県内のコメ農家から見積もり依頼を受け、納入準備を進める。一連の装置は200万〜300万円程度で、年内に県内外で10台以上の販売を目指す。

 同じメーカーが開発した小型の気流式粉砕装置の事業化も計画。お茶や乾燥したカツオ、シイタケ、コメなどさまざまな食材の小片を入れると、さらさらできめ細かく粉砕できる。大野社長は「健康食への関心が高まる中、野菜をはじめ食材が豊富な信州は有望な市場。粉はさまざまな食品に加工しやすい」と期待。装置販売のほか、粉の試作依頼などにも応じていく。

 北陸企画サービスの16年3月期の売上高は約1億円。

(3月15日)

長野県のニュース(3月15日)