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国と県、棄却求め争う姿勢 御嶽山噴火・損害賠償請求訴訟

第1回口頭弁論に向かう伊藤ひろ美さん(前列左)、荒井寿雄さん(同右)ら遺族=15日、松本市の地裁松本支部前第1回口頭弁論に向かう伊藤ひろ美さん(前列左)、荒井寿雄さん(同右)ら遺族=15日、松本市の地裁松本支部前
 2014年9月27日に起きた御嶽山噴火災害の犠牲者の県内外の5遺族11人が、噴火警戒レベルの1(当時「平常」)から2(火口周辺規制)への引き上げを怠ったなどとして、国家賠償法に基づき国と県に総額1億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論は15日、地裁松本支部(松山昇平裁判長)で開いた。国、県側はともに請求棄却を求める答弁書を提出し、争う姿勢を示した。

 訴状によると、原告側は、気象庁が噴火前に前兆とも受け取れる火山性地震の増加を観測しながらレベルの引き上げを怠ったと主張。県は山頂付近と山麓の2地点に設けた地震計の故障を噴火前に知りながら放置したとしている。弁論では、原告側代理人が地図や画像を廷内のモニターに映しながら主張について説明した。

 同日は原告側の5遺族9人が出廷。伊藤保男さん=当時(54)=を亡くした妻のひろ美さん(55)=東御市=と、荒井真友さん=当時(41)=を亡くした父の寿雄さん(74)=同=の2人が意見陳述し、ひろ美さんは「なぜ、大惨事になったのか、きちんと検証してほしい」と訴えた。

 国、県側は、具体的な反論や認否については今後の口頭弁論で明らかにするとした。

 原告側弁護団は閉廷後、松本市の県弁護士会松本在住会館で記者会見し、噴火災害の他の複数の遺族らが追加提訴を検討していると明らかにした。

 次回口頭弁論は6月14日。

(3月16日)

長野県のニュース(3月16日)