長野県のニュース

今季出荷ゼロの可能性 諏訪湖のワカサギ 採卵進まず

上川に設置した「上りやな」を岸へ移す渋崎採卵組合員=11日午後1時17分、諏訪市上川に設置した「上りやな」を岸へ移す渋崎採卵組合員=11日午後1時17分、諏訪市
 今季はワカサギが流入河川にほとんど遡上(そじょう)せず、採卵が進んでいない諏訪湖で、諏訪湖漁協(諏訪市)が卵の注文を受けた全国の湖沼への出荷量がゼロとなる可能性が高まっている。漁協が注文主に出荷が困難な状況を伝えた3月24日以降もほとんど採卵できず、遡上のピークが終わりに差し掛かっているためだ。例年、最も多く卵が採れる上川(諏訪市)での採卵を請け負っている渋崎採卵組合は11日、今季のわなを使った捕獲作業を終える意向を示した。

 ワカサギが少ないため、他の7河川では捕獲自体が始まっていない。諏訪湖漁協は渋崎採卵組合の報告を受け、打ち切りを決めるとしている。

 同漁協は例年、全国140ほどの湖沼へワカサギの卵を出荷しており、昨季は諏訪湖への放流分を含め計26億7千万粒(受精卵換算)を採った。藤森貫治組合長(72)は「30〜40年ほど前にも出荷量ゼロの年があった」とするが、近年では極めて異例だ。

 例年、2月上旬から4月下旬ごろまで諏訪湖に流入する8河川で採卵している。渋崎採卵組合は今季、1月下旬ごろに上川に「上りやな」と呼ぶわなを設置。だが、ピークの4月に入っても1日500グラムほどしか採れず、多くて2キロ止まりだった。現状では出荷に回す分はないという。

 諏訪湖漁協は、諏訪湖で昨年7月下旬に湖水の貧酸素によるとみられるワカサギの大量死が発生したことが採卵が不振に陥った原因と推測している。

 渋崎採卵組合は11日、雨で上川が増水したため、上りやなを岸に移動させた。笠原勝彦組合長(79)は「きょうが最後だと思う。今後もワカサギの遡上が増えることは見込めない」と話した。

(4月12日)

長野県のニュース(4月12日)