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知事、抜本調査を否定 大北森林組合補助金不正

 大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件を巡る組合前専務理事などの公判で、不正への県の関与を認定した長野地裁判決が確定してから初めてとなる阿部守一知事の記者会見が13日、県庁であった。知事は「県側に重大な落ち度があった」と指摘した判決について、「これまでの県の説明と根底から違っている訳ではない」と主張。現時点で、県職員に対する抜本的な再調査をする考えはないと改めて説明した。

 県側はこれまで、不正は組合が主体的に行ったと主張。公判でも、証人尋問に立った当時の県の担当者が、将来にわたって全く実施されない架空工事の申請は容認していないと証言した。これに対し、判決は「証言が信用できないことは明らか」と指摘。県が組合に不正のきっかけを与え、容認し続けたと認定した。

 この日の会見でも知事は、不正への県関与の度合いについて、当時の県の担当者が公判で証言した内容と同様の主張を繰り返した。ただ、判決が証言を「信用できない」としたことについて、知事は「裁判官がそのような心証を抱くに至ったことは大きな問題と考えている」とも述べた。

 今後の県の対応について、知事は、県職員を含む事件関係者への損害賠償請求の検討に向け、近く発足させる弁護士らによる委員会で「(委員から)必要とされれば調査をする」と説明した。

 一方で判決を受け、県職員への抜本的な再調査をするかどうかについては、「必要な事実確認をしながら厳正に対処してきた」と述べるにとどめた。

 判決は、補助金適正化法違反と詐欺の罪に問われた同組合前専務理事の中村年計(としかず)被告(55)に懲役5年、同法違反の罪に問われた同組合に罰金100万円を言い渡した。

(4月14日)

長野県のニュース(4月14日)