長野県のニュース

地域課題解決に小水力発電 松本の再生エネ関連会社

小水力発電所の設置を計画している砂防えん堤=20日、松本市奈川小水力発電所の設置を計画している砂防えん堤=20日、松本市奈川
 松本市安曇の再生可能エネルギー関連会社「さとやまエネルギー」グループが活動を本格化させている。夏ごろには同市西部の奈川地域で第1号となる小水力発電所が着工予定で、来春をめどに稼働を目指す。発電事業だけが目的ではなく、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を生かした売電収入の一部を「中山間地が抱える地域課題の解決に役立てる」としている。

 同社によると、第1号の小水力発電所は、国が管理する高さ約18メートルの既存の砂防えん堤を活用する計画。民間事業者が国管理の砂防えん堤に穴を開け、小水力発電所を造る計画は全国でも珍しい。

 最大出力約700キロワットを想定し、一般家庭千世帯前後の電力を賄う規模になるとしている。売電収入の一部は、例えば、高齢者の交通手段の確保、農業振興、手入れがされていない登山道整備などに役立てたいという。

 さとやまエネルギーは、同市安曇出身で大手プラントエンジニアリング企業勤務の経験がある前田仁代表(37)が2013年に設立。現在の従業員は外国籍を含む15人ほどで、旅館をリフォームした事務所には英語も飛び交う。東京在住で松本と行き来する男性、子育て中の母親、釣りやスキーが好きで移住した男性など、多彩な顔ぶれがそろっている。

 同社は今後も地元で小水力発電事業を展開していく方針で、前田代表は20日、「山や自然、この地域が好き。中山間地でお金を稼げる仕組みをつくり、社会や地域の課題解決にもつなげたい」と話した。

(4月21日)

長野県のニュース(4月21日)