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信州とイラン、山の絆 76年の合同遠征元隊員らが来日

戸隠神社奥社に続く杉並木の参道を歩くアサディさん(左)と田村さん=21日、長野市戸隠戸隠神社奥社に続く杉並木の参道を歩くアサディさん(左)と田村さん=21日、長野市戸隠
 1976年にヒマラヤ・マナスル(ネパール、8163メートル)に挑んだ県山岳協会を中心とする日本・イラン合同ヒマラヤ登山隊のイラン側の元隊員ら3人が来日し、21日、当時登攀(とうはん)隊長を務めた長野市の田村宣紀さん(76)らと交流した。遠征決定前、田村さんがイラン登山協会側に合同登山を提案した同市戸隠地区の戸隠神社奥社を訪れた。

 田村さんら日本側の元隊員は昨年、イランで開いた登頂40年の記念式典に招待された。今後も親交を深めようと、今度は日本に招いた。

 来日したのは、合同登山隊隊員として世界で初めて秋季のマナスルに登頂したモハマド・ジャファール・アサディさん(71)ら元隊員2人と、元隊員の子ども1人。日本には19〜28日に滞在する。

 戸隠神社奥社の参道は、73年に長野市を訪れていたイラン登山協会幹部に、田村さんが「ヒマラヤをやりましょう」と初めて話を向けた場所という。

 田村さんは、昨年の記念式典に出席した際にイラン最高峰のダマバンド(5671メートル)に一緒に登った山仲間ら7人と奥社を案内。整然と並ぶスギの巨木や、1メートル近い参道脇の残雪が織りなす風景を共に眺めた。

 田村さんが「イランとの合同登山の起点になった場所です」と説明すると、アサディさんは「そんな場所に来ることができたのは、大変光栄です」と喜んでいた。

 79年のイラン革命、80年代のイラン・イラク戦争の間も交流は途切れなかった。田村さんは「困難の中でも続いてきた友情を改めて確認できた」と話した。アサディさんら3人は22日、長野市で開かれる県山協主催の歓迎式に出席する。

(4月22日)

長野県のニュース(4月22日)