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リニア残土処分で住民連絡会設立へ

 南信州地域問題研究所(飯田市)は29日、リニア中央新幹線建設工事で発生する残土処分の課題について学ぶ学習交流会を下伊那郡豊丘村交流学習センター「ゆめあるて」で開いた。飯田下伊那地方の住民ら約50人が参加。所長で前阿智村長の岡庭一雄氏(74)が、処分候補地の関係住民が連携する連絡会の設立を提案。会の発足を念頭に同地方の住民が情報交換を進めることを確認した。

 この日は、上伊那郡中川村在住の環境カウンセラーの桂川雅信氏(70)が盛り土の安全な管理について講演した。JR東海が埋め立て後も管理する方針を示している下伊那郡豊丘村本山の処分地を巡り、桂川氏は盛り土を置く一帯の勾配が緩やかなことを指摘。京都大防災研究所の見解を基に「緩い傾斜ほど地下水の水位が高くなりやすい。観測井戸を多く設置し、永続的に管理しなければ安全とは言えない」と指摘した。

 講演では、飯田下伊那地方のほかの残土処分地についても、盛り土による土砂流出の危険について触れた。講演後、豊丘村のほか下伊那郡松川町、大鹿村、飯田市龍江の住民が地域の現状や懸念を報告した。岡庭氏は「リニアに賛否を示すのではなく、幅広い住民が学ぶ場をつくることで地域が分断しない議論を深めていきたい」と話した。

(4月30日)

長野県のニュース(4月30日)