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「拾ケ堰」を観光資源化 県の地域振興推進費活用

 県松本地域振興局(松本市)と上伊那地域振興局(伊那市)は1日、本年度新設された「地域振興推進費」を活用する事業を明らかにした。松本地域は県営松本空港関連や、「世界かんがい施設遺産」に昨年登録された農業用水路「拾ケ堰(じっかせぎ)」(安曇野市・松本市)の観光資源化など10事業。上伊那地域はリニア中央新幹線関連や、県立自然公園の保護や活用を研究する検討組織設立など6事業を進める。

 推進事業費は振興局長の裁量で執行でき、松本地域は計1286万5千円。事業ごとの配分額は今後、具体的な事業計画を作った上で決める。

 地元の県営松本空港を国際チャーター便で訪れた外国人観光客の「おもてなし事業」は、空港で掲げる横断幕や記念品を製作。拾ケ堰の観光化は、外国人客らにアピールできるよう案内看板の設置やパンフレット作成を進める。空港周辺の松本平広域公園の緑化を目指す事業では、ボランティア組織などを対象に講習会を開き、活動の担い手を広げる。

 上伊那地域の推進事業費は956万円。JR東海が2027年を目標にしているリニア中央新幹線開業を見据えた事業などを柱に据えた。観光資源を生かしてインバウンド(海外誘客)につなげるため、海外の旅行代理店を招いて地域を紹介する事業を実施。飯田市に設置するリニア県内駅を見据え、上伊那地方の交通需要予測にも取り掛かる。

 JRグループや県内自治体が7〜9月に展開する大型誘客事業「信州デスティネーションキャンペーン」などを活用した子ども向けのイベントも行う。同地域関係の県立自然公園は中央アルプス、塩嶺王城、三峰川水系、天竜小渋水系の4カ所で、検討組織の具体化は今後詰める。同振興局の堀田文雄局長は「市町村単独では取り組みにくい広域的な事業を中心に考えた」と話した。

(5月2日)

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