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天龍中でプール開き 伝統の水泳部存続願い

同級生らと泳ぎ初めに臨む後藤さん(右から3人目)同級生らと泳ぎ初めに臨む後藤さん(右から3人目)
 県最南部の下伊那郡天龍村天龍中学校(全校14人)で2日、県内の小中学校に先駆けてプール開きがあった。水泳部員が泳ぎ初めをするのが恒例だが、今年も部員は3年生の後藤信之介さん(14)だけ。後藤さんが卒業後に部員が入らなければ、来年はこの時季のプール開きがなくなるという。後藤さんは水泳の楽しさをアピールするように、25メートルを全力で泳ぎ切った。

 式が始まった午後1時半時点の気温は22度、水温は19・5度。南国のような木々が茂るプールサイドで、酒井健次校長が「水泳天龍」と称された卒業生らの活躍を紹介。他校より早い時季から練習を始められる利点を生かし、県内外の大会で好成績を残したが、近年は少子化で部員確保が難しくなっているという。

 後藤さんは「一緒にプールを掃除してくれた仲間や先生方、地域への感謝を忘れず活動していく」と宣誓。後藤さんを応援しようと、泳ぎ初めを買って出た3年生4人と一緒に水しぶきを上げた。

 生徒がプールを使う体育の授業は7月上旬に始まり、9月上旬ごろまで。水泳部員がいなくなると、プール開きは7月の授業開始時になる。天龍中水泳部は2012年夏、3年生の引退で一時部員がゼロになったが、後藤さんの兄、龍之介さんが翌春に入部し、部の伝統をつないできた。

 後藤さんは今後、同村天龍小(全校21人)の児童に手紙を書き、入部を呼び掛ける考え。「常に自分と向き合ってベストを尽くす」と今季の抱負を述べ、「水泳天龍の伝統を守るため、水泳部に入ってほしい」と来年の新入生への期待を口にした。

(5月3日)

長野県のニュース(5月3日)