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伊那市、家電製品除外へ ふるさと納税返礼品

 「ふるさと納税」の返礼品競争対策に関する総務省の通知を受け、独自に設けた運用方針を再検討している伊那市が、返礼品から家電製品を全て除外する方針を固めたことが8日、関係者への取材で分かった。白鳥孝市長が9日に市役所で記者会見して表明する。市は昨年度、県内市町村で最多の72億円余の寄付を集め、独自の運用方針を明らかにした後も高市早苗総務相から名指しで見直しを要請されるなどしていた。

 伊那市のふるさと納税特設サイトは現在、「家電・電化製品」として、ジューサーやホームベーカリー、液晶テレビ、ロボット掃除機などの商品を掲載している。

 総務省は通知で、返礼品の調達額の割合を寄付額の3割以下に見直すことや、ふるさと納税の趣旨に反する返礼品として「資産性の高いもの」を挙げ、電気・電子機器、カメラ、ゴルフ用品などを例示した。通知に強制力はない。

 返礼品競争対策の同省方針が明らかになった今年3月末から4月17日まで、市は申し込みの受け付けを一時停止。返礼品の調達額の割合を3割以下に見直し、調達額が10万円以上の家電製品の取り扱いをやめることなどを盛った独自の運用方針を同日に発表した。

 運用方針では法人税法施行令の規定で、調達価格10万円以上が備品、未満は消耗品と区分されているとして家電製品でも原則10万円未満なら継続するとし、18日に受け付けを再開した。

 だが、再開から3日後の21日、高市総務相が記者会見で「返礼品はふるさと納税制度の枠外で個人の寄付者に送付されるもの。(法人税法施行令を根拠とするのは)大変違和感がある」と指摘。「価格にかかわらず、送付しないよう理解を求めたい」と述べ、さらなる見直しを要請した。白鳥市長は同日、総務相発言を受けて「運用方針を再度検討したい」とするコメントを発表していた。

 白鳥市長はこれまで、ふるさと納税の寄付が市財政の健全化につながり、子育て支援などを充実させたとしている。一方、ふるさと納税で集めた寄付は「別の財布」と表現するなど制度見直しが市の予算や事業に影響しないとの見方を示している。本年度当初予算の段階では、寄付額6億円、返礼品の調達額2億7千万円をそれぞれ計上した。

(5月9日)

長野県のニュース(5月9日)