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交通遺児を奨学金で応援 自動車販売手掛けた長野の経営者

「信濃みらい育英会」のパンフレットを手にする代表理事の宮沢さん「信濃みらい育英会」のパンフレットを手にする代表理事の宮沢さん
 交通事故で親を亡くした県内の遺児への奨学金支給を目的とした一般財団法人「信濃みらい育英会」が発足し、8日、長野市内で設立総会を開いた。かつて自動車販売業を手掛けた経営者が、車社会の発展の陰で取り残された遺児を支援したい―と設立した。家計の担い手を失い困難に直面した若者の就学を、返済が不要な給付型奨学金で後押しする。

 信濃みらい育英会は、不動産業の「小妻清(こづせい)ホールディングス」(HD、長野市)社長の宮沢隆さん(62)が、代表理事を務める。勉学意欲がある交通遺児の高校生らへの奨学金支給を想定。支給額は高校卒業まで月額3万円、年間2〜3人の援助を予定する。

 同HDは、宮沢さんの祖父が1947(昭和22)年に設立した「長野いすゞ自動車」が前身。2014年に不動産業に転換するまで約70年にわたって自動車販売を続けた。消防車や道路維持作業車を自治体に寄付するなど、地域貢献にも力を入れてきた。

 宮沢さんは、自動車販売に長く関わる中で「車社会の発展の陰で常に交通事故が繰り返されてきた」と感じ、「特に交通事故の遺児への給付型奨学金事業に力を入れたい」との考えに至ったという。

 奨学金の原資は、同HDの事業収益を充てる。支給対象は、経済状況や面接などを勘案して決める。宮沢さんは「支援した若者たちが将来、長野で就職してもらえれば、地域貢献につながる」と話している。

 奨学金の問い合わせは平日午前10時〜午後4時に同HD内の育英会事務局(電話026・223・2311)へ。

(5月9日)

長野県のニュース(5月9日)