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飯田市のリニア駅予定地、JR「幅くい」設置開始

駅部の建設予定地に幅くいを打つ作業員ら=9日午前8時15分、飯田市上郷飯沼北条地区駅部の建設予定地に幅くいを打つ作業員ら=9日午前8時15分、飯田市上郷飯沼北条地区
 JR東海は9日午前、リニア中央新幹線の県内駅が設置される飯田市上郷飯沼北条地区で、本線や駅部の建設に必要な用地の範囲を示す「幅くい」の設置を始めた。県内駅の予定地周辺での幅くい設置は初めて。2015年度に測量した中心線に沿い、地権者の許可を得られた場所から順次設置を進める予定。今夏中に同地区の東西約600メートルの区間に幅くいを打ち、その後に地権者らへの用地説明会などに進む計画を立てている。

 午前8時、駅部が建設される予定のパチンコ店駐車場で、JR東海の子会社「ジェイアール東海コンサルタンツ」(名古屋市)の3人が作業を開始。アスファルト舗装の地面に、黄色いびょう(幅くい)を打っていった。JR東海の社員が立ち会い、作業現場に住民の姿はほとんどなかった。

 JR東海によると、駅部は約50メートル、本線は約20メートルの幅で用地が必要になる。今回幅くいを打つ範囲では、70世帯ほどが移転の対象になる見通し。リニア建設によって分断される市道や水路の付け替えなどに伴い、より広い用地が必要になる場所もある。

 同社は、3月下旬に北条地区で開いた住民説明会以降、社員が地権者を回り、幅くい設置について「おおむねの方から了承を頂いた」としている。幅くい設置終了後に、移転を求める地権者らへの用地説明会や、買収する計画の場所にある土地や建物の測量に進む計画という。

 この日の作業に立ち会った同パチンコ店の管理担当者(47)は「幅くい設置には同意したが、会社として移転を決めたわけではない。(駅周辺の)工事がどう動いていくか分からず、先が見えない」と話した。

 県内では、リニア本線が通る下伊那郡喬木村の約1300メートル区間で15年度に幅くいが仮設置されている。

(5月9日)

長野県のニュース(5月9日)