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上田・別所温泉の柏屋別荘、破産手続き

破産手続き開始決定を受けた柏屋別荘が経営していた「臨泉楼柏屋別荘」=10日破産手続き開始決定を受けた柏屋別荘が経営していた「臨泉楼柏屋別荘」=10日
 上田市別所温泉で老舗旅館「臨泉楼柏屋別荘」を経営してきた柏屋別荘(上田市)が10日までに、地裁上田支部から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンク長野支店や破産管財人の弁護士などによると、負債額は約9億9500万円。2月末に事業を停止し、4月3日に自己破産申請をしていた。

 柏屋別荘は1910(明治43)年に創業、1950(昭和25)年設立。臨泉楼柏屋別荘(客室20室)は別所温泉旅館街の最も奥にあり、木造四階建ての建物は99年度の上田市都市景観賞を受賞した。小説家川端康成ら文化人や著名人などの固定客も多く、知名度が高かった。

 2003年7月期には約3億8千万円の売上高を計上したが、16年7月期には同約1億9300万円に落ち込んだ。1998年長野冬季五輪開催に合わせて投資した設備のメンテナンスなど借入金負担などが響いたという。

 別所温泉の看板旅館の一つだっただけに、経営破綻には波紋が広がった。ある旅館関係者は「破産は温泉街としてのダメージが大きい」と懸念。別所温泉観光協会の倉島博会長は「破産が今後どう影響してくるのか心配」と受け止めた。一方、上田商工会議所(上田市)の金子義幸専務理事は「別所温泉はリピーターも多い。ほかの旅館は今まで通り固定客をもてなしてほしい」。別所温泉観光協会の関悦夫・専務理事は「ゴールデンウイークには結構人が来た。全体で見れば大きな影響はないだろう」と話した。

(5月11日)

長野県のニュース(5月11日)