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長印、使途不明金を公表 幹部が仲買人らに陳謝

2階に長印松本支社が入る松本市公設地方卸売市場。使途不明金が明らかになった12日朝も、従業員は淡々と作業していた=12日午前9時11分、松本市笹賀2階に長印松本支社が入る松本市公設地方卸売市場。使途不明金が明らかになった12日朝も、従業員は淡々と作業していた=12日午前9時11分、松本市笹賀
 青果卸の長印(長野市)松本支社(松本市)の会計に少なくとも1億2千万円に上る使途不明金がある問題で、同社は12日午前、不明金の存在を同社のホームページで公表した。松本市公設地方卸売市場内の松本支社では、従業員らが硬い表情で業務に当たった。倉崎浩社長らは12日朝の競りで、集まった仲買人らに謝罪し、再発防止に取り組む姿勢を説明した。

 同社によると、不明金は同支社の前身の長印松本合同(2009年に長印に合併)時代から存在。元経理担当社員が長印子会社や一部取引先から簿外で借り入れたり、小切手を振り出したりして不明金を隠蔽(いんぺい)していたという。昨年5月、本社経理部の内部監査で発覚した。

 同社によると、倉崎社長は12日午前7時ごろ、本社がある長野地方卸売市場に集まった数十人の仲卸業者や八百屋の事業主らを前に陳謝。社長は「ご迷惑をお掛けしておわび申し上げる。今後は信用の回復に努めたい」などと5分ほど話した。

 松本支社では午前6時30分、青果や山菜の競りの開始に先立ち、寺島敬幸支社長が競り台に立つ30人近い業者に、不明金について「報道の通り」と説明。「心配とご迷惑をお掛けした」と陳謝し、「信頼回復に松本支社一丸となって取り組んでいきたい」と述べた。

 買い付けに訪れた業者の40代男性は「真面目に、やることはやってほしい」と注文。松本市公設地方卸売市場の設置者の市農政課は、使途不明金発覚について松本支社から、適正に対処し経営に影響を及ぼさないようにする―との連絡を受けたといい「状況を見守るしかない」とした。

 ホームページで公表した、倉崎社長名の「当社松本支社元社員の不祥事について」とする資料は2ページ。「再発防止に向けて全力で取り組む」などとした上で、事案を説明している。

 同社本社では、松沢弘道副社長らが朝から電話対応に追われた。報道陣に対し、松沢副社長は「今回の不祥事を厳粛に受け止め、再発防止に取り組みたい」と述べた。

(5月12日)

長野県のニュース(5月12日)