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防護服 予算案見送り 軽井沢町 ミサイル想定有毒ガス対策

 北朝鮮の弾道ミサイル発射などを念頭に有毒ガスに備えた町職員用の防護服など30セットを購入する意向を示していた北佐久郡軽井沢町が、町議会6月会議に予定していた関連予算案を出さない方針を固めたことが19日、分かった。一方で、町は既存の予算で感染症や浅間山噴火の対策などにも使える密閉服やマスクなどのセットを購入する手続きを進めている。

 藤巻進町長は取材に、町民から「そんな必要があるのか」といった声も寄せられたとする一方、危機管理を考慮して対応策を決めたとした。「現実に危機が拭えない中で、行政として備えるべきは備える。この点は全く遠慮しない」としている。町幹部は「内容を精査し、総合的に判断した」と説明している。

 町によると、購入手続きを進めているのは、使い捨ての密閉服やマスク、保護めがね、手袋、シューズカバーのセット。1セット約3千円で、30セット購入する予定という。有毒ガスは防げないが、エボラ出血熱や重症急性呼吸器症候群(SARS)、降灰などの対策に有効とみている。本年度一般会計の防災関係の消耗品費で対応するという。

 購入するセットは、消防や自衛隊などが活動する区域外で、町職員が避難誘導などをする場合での使用を想定。町消防課は「長時間の活動が迫られた時、防御面で備えられる」としている。

 町は、今月1日の議会全員協議会で防毒マスクや全身化学防護服、シューズカバー、化学防護手袋を30セット(計約160万円)を購入する意向を提示。一部町議が「危機をあおるような話なのか」と反発していた。

 有事の避難場所として活用を模索する群馬県境碓氷峠一帯の旧信越線トンネルについては引き続き、所有者の群馬県安中市と協議を進める。

(5月20日)

長野県のニュース(5月20日)