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「共謀罪」 県内各地 抗議が活発化

組織犯罪処罰法改正案の衆院法務委可決を受け、抗議活動をする人たち=19日午後5時39分、松本駅前組織犯罪処罰法改正案の衆院法務委可決を受け、抗議活動をする人たち=19日午後5時39分、松本駅前
 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案が衆院法務委員会で採決の結果、可決された19日、廃案を訴える市民らが県内各地で抗議活動を活発化させた。監視社会を招くと懸念し、「国民理解が進んでいない」と批判。今後の国会審議を見据えて「廃案にするまで粘り強く訴える」と声を上げた。

 「非常に重要な法案にもかかわらず、国民にしっかりと理解されないまま安易に採決された」。小諸市民でつくる「憲法9条を守るこもろの会」は市内の国道沿いで活動し、依田発夫会長(84)は採決を批判した。松本地方の市民団体が松本市のJR松本駅前で急きょ行った活動では、参加者から「たった30時間で議論を尽くしたと言えるのか」「多くの国民が改正案の中身をまだ知らない」との声が相次いだ。

 長野市では、複数の市民グループや長野地区護憲連合がそれぞれ市街地で活動を展開。上田市、飯田市、須坂市などでも反対する市民が街頭に立ち、「取り調べ前の監視が強まる」「自由な社会を守らないといけない」「内心の自由に踏み込む共謀罪は絶対に成立させてはいけない」と語気を強めた。

 与党は来週に衆院を通過させ、参院審議入りを図る方針だが、諏訪郡下諏訪町の街頭に立った「許すな共謀罪下諏訪行動」の代表、小松秀夫さん(78)は「廃案にするまで粘り強く訴える」と話した。佐久市の国道沿いで活動した「ピースアクション佐久」の岩下和事務局長(70)は「今後も諦めず抗議していきたい」。

 茅野市内で廃案を呼び掛けた市9条の会事務局の片木(かたぎ)日出雄さん(75)は「諦めずに訴えていきたい」と述べ、大町市内で有志ら約70人と反対の声を上げた「おおまち九条の会」の川合由岐子事務局長(66)も「衆院本会議や参院がある。戦い続けよう」と訴えていた。

 一方、松本市内での抗議活動を近くで見守った男性(60)は与党を支持している。「改正案の詳しい中身は分からない」と法案への態度は決めかねており、「どうやってテロを防ぐのか、改正案に賛否それぞれの立場でもっと議論を深めてほしい」と話していた。

(5月20日)

長野県のニュース(5月20日)