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トノサマガエル 16年ぶり「確認」 長野地方気象台

見掛けにくい存在になっているトノサマガエル見掛けにくい存在になっているトノサマガエル
 長野地方気象台(長野市)の「生物季節観測」で5月、トノサマガエルの今年の初見(初めて姿を確認すること)が確認された。2001年以来、16年ぶり。県版レッドリストの15年改訂版で「絶滅の恐れがある種」になり、見掛けにくい存在になっている。

 1954〜2001年の48年間で、トノサマガエルは計38年で確認された。61〜64年に4年連続で観測されなかったが、65年以降はほぼ毎年観測、90年代後半からは観測されない年が目立った。02年以降は観測されていなかった。

 今年は雨が降った5月10日、職員が通勤途中に気象台の近くで見つけた。平年値は5月8日。

 鳥などの鳴き声を聞く「初鳴き」とは異なり、同気象台気象情報官の佐藤義之さん(56)は「見つけられなければ該当しない」。16年ぶりの確認で、「ただちに個体数が減っていることの説明にはならないが、観測しにくくなっている」とする。

 水田や水路にすみ、一般になじみが深いトノサマガエルだが、県版レッドリストでは「生息環境の悪化が懸念される」として絶滅危惧種に準じた扱いとなっている。

 気象庁によると、生物季節観測対象の動植物は、平年値を計算する過去30年間(現在は81年〜2010年)で「8回以上観測」などの条件を満たさないと外される。平年値は10年ごとに更新され、トノサマガエルは11年の見直しで、都市化で観測しにくくなった東京や大阪、名古屋など全国17地点で除外。長野地方気象台ではモズが同様の理由で外された。

 一方、同気象台では春に観測されるヒバリの初鳴きが、06年を最後に観測されていない。今年も未観測だ。佐藤さんは「気象台周辺では見掛けないが、畑が広がる犀川河川敷にはいるのではないか」としている。

(5月29日)

長野県のニュース(5月29日)