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流木止める柵の設置完了 飯山の山腹崩落、あす1カ月

桑名川砂防ダム(奥)下流に設置された鋼製牛枠(右下)=17日午後1時、飯山市桑名川砂防ダム(奥)下流に設置された鋼製牛枠(右下)=17日午後1時、飯山市
 飯山市照岡の井出川流域で発生した大規模な山腹崩落に伴い、県は17日、崩落地から3キロ下流の桑名川砂防ダムの下流側に流木などを食い止める柵「鋼製牛枠(こうせいうしわく)」4基の設置を完了させた。山腹崩落発生から1カ月を迎える19日を前に、下流域の安全性は高まった。市は近く、専門家の意見を聞き、現在の「避難指示」を「避難勧告」に緩和できるか判断する方針だ。

 鋼製牛枠は1基、幅3メートル、高さ2メートルほど。桑名川砂防ダムは土石流が運んだ土砂や流木で埋まっており、流木がダムを乗り越えた場合への備えとする。県はこのほかの応急対策として、桑名川地区に土のうやコンクリートブロックを積んだ。出川と井出川の合流点より下流での河床掘削も順調に進んでおり、「あとわずか」(県北信建設事務所)で完了するという。

 市は5月22日に起きた土石流を受けて、同地区の住民に避難指示を出した。対象範囲は縮小したものの現在も、4世帯14人が市が整備した市営住宅やトレーラーハウスなどで避難生活を送っている。避難勧告に切り替えることができれば、一時帰宅しやすい環境となる。

 市はこれまで、砂防ダムの流木が流れた場合に備える県の応急対策の完了を、避難勧告に切り替える判断材料の一つとしている。応急対策を講じた現場などを専門家に見てもらい、判断するという。

 山腹崩落は、5月19日早朝に幅約150メートル、長さ約500メートルの規模で発生。霞が関ビルの容積の1・2倍に当たる約60万立方メートルの土砂が崩れ、融雪が進み地盤が緩んだのが原因と推測されている。

 影響で、JR飯山線は同22日から戸狩野沢温泉(飯山市)―森宮野原(下水内郡栄村)間で全面運休が続き、代行バスが運行されている。

 一方、県は恒久対策として、桑名川砂防ダム下流の出川に新たな砂防ダム1基を設置する方針。高さ13メートルほどで、9月着工、早期完成を目指す。総事業費8億500万円のうち5億円余を県会6月定例会に提出する本年度一般会計補正予算案に盛った。

(6月18日)

長野県のニュース(6月18日)