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県内11金融機関 黒字確保 17年3月期決算

 県内主要11金融機関の2017年3月期決算が27日、出そろった。5期連続で全機関が最終黒字を確保したものの、9機関が減益に。日銀のマイナス金利政策の影響で貸出金の利回り低下が一層進み、本業のもうけを示すコア業務純益は10機関が前期を下回った。自動車や半導体といった一部の業種で資金需要が高まっているものの、事業性融資全体では伸びを欠き、資金利益の減少を補いきれていない状況だ。

 八十二銀行(長野市)は、貸出金利息が減って資金利益が前期から13億円減少。18年3月期の業績予想でも、コア業務純益は前期比34%減と見込む。ただ同行企画部は「貸出金利回りの低下ペースは緩やかになっていく」とみており、「相談機能など金利以外のサービスで顧客に選ばれるよう努力を続ける」とする。

 長野銀行(松本市)も、18年3月期のコア業務純益は半減の8億5千万円まで落ち込むと予想。5月の記者会見で中條功頭取は、一部製造業には資金需要がかなりあるものの、「(金融機関の)競合も激しく、貸し出しを伸ばすのは簡単ではない」とした。

 資金需要が伸び悩む中で貸出先確保の競争は激化しており、「メガバンクや地銀が乗り込んで、信金の上客に低金利を提案してくる」(県内信金担当者)との声も。金融庁は、事業性評価などで顧客企業に積極的に関与し、コンサルティングや良質な金融サービスを提供するよう促しているが、県内金融機関幹部は「事業性評価をやったからといって、取引先が高い金利でお金を借りてくれるわけではない」と話す。

 有価証券の運用環境も厳しい。国債価格下落などの影響で、保有する有価証券の含み益は全機関で前期より減った。アルプス中央信用金庫(伊那市)の原英則総合企画部長は「今後、金利上昇が予想され、国内公共債は価格低下の恐れがあって買い入れにくい。非常に難しい局面だ」と話している。

(6月28日)

長野県のニュース(6月28日)