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リニア 県内2カ所目掘削 大鹿 作業用トンネル

掘削が始まった小渋川非常口。左上は発破作業で使用する重機=3日午前9時7分、大鹿村上蔵地区掘削が始まった小渋川非常口。左上は発破作業で使用する重機=3日午前9時7分、大鹿村上蔵地区
 JR東海は3日、リニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区(8・4キロ)の作業用トンネル坑口「小渋川非常口」(下伊那郡大鹿村上蔵(わぞ)地区)の掘削を始めた。4月に始まった同工区の「除山(のぞきやま)非常口」(同村釜沢地区)に続いて県内での掘削は2カ所目。

 小渋川非常口の作業用トンネルは高さ約7メートル、横幅約9・5メートルで、断面積は約55平方メートル。南側の本坑に向かって約1・1キロを掘り進める。当面はバックホーを使い、固い岩盤に当たり次第、発破作業に入る。作業用トンネルの掘削は2018年前半までに終え、地質などを調べるために、本坑より先に工事を進める「先進坑」の掘削に着手。本坑の着手時期は未定としている。

 トンネル掘削を巡っては、除山非常口の掘削開始の連絡が、JR側から地元住民らにあったのが前日夕方以降と遅く、住民や県、村などから批判が相次いだ。同社は今回、掘削開始の10日前の6月23日に村などへ通知した。同社長野工事事務所大鹿分室の上野英和分室長は「村との相談の中で連絡させていただいた。(批判への)意識がないわけでもなかった」と述べた。

 長野工区の非常口は、除山、小渋川、釜沢(釜沢地区)の3カ所。小渋川非常口からの工事は、周辺の保安林指定の解除を巡って住民らから異議の申し立てがあり、国が5月下旬に指定を解除したものの、工程は遅れている。釜沢非常口も、進入路となる仮設橋設置のために大きく計画がずれ込んでおり、同社は18年4月の掘削開始を目指している。同社はいずれの遅れも東京―名古屋間の27年開業に影響ないとしている。

 長野工区の一連の工事で出る残土は約235万立方メートルで、最終的な処分場は確定していない。リニア工事に反対する村民たちは3日朝、村の主要道でプラカードなどを掲げて掘削開始に抗議した。

(7月4日)

長野県のニュース(7月4日)